「ピンチもチャンス!」コツを掴みだしたらEC運営が楽しすぎて、1年で赤字脱出した話(株式会社サポート・中島さん✕川村対談)

こんにちは、川村トモエです。

今回は、寝具とインテリア用品のECショップ「シルフィーズ」を運営する、株式会社サポート(東京都中央区)代表取締役の中島さんにお話を伺いました。株式会社サポートは、2010年の設立以来、寝具やインテリア用品などの企画・製造を手掛け、様々な小売店に卸販売をしています。

「これからはインターネットの時代になる」と、2020年に直販ECを立ち上げたものの、2年間赤字が続いたそうです。色々工夫しても改善する様子が見られなかったため、2022年2月に中島さん自らが舵取り役となって再スタートを切りました。

その後、2022年5月に当社のコンサルティングにお申込みいただき、売上アップから利益改善・業務効率化まで幅広く支援を行っています。
まだ1年半ほどの支援ながら、当初からの課題であった赤字が解消され、現在はECが全体売上の15%を占めるまでに成長しました。また、「ゲームのように問題をクリアしてまた新たな面に進むように、謎に向き合って解いていく感覚が楽しくて仕方がない」とおっしゃられるほど、ネットショップの運営を楽しまれています。

「ECを立ち上げて数年経つけれど、売上がなかなか伸びない」「外部の力を借りたいけれど、どこから相談すればいいかわからない」と、お悩みの方はぜひ参考にしていただければ幸いです。

はじめに

株式会社サポートさんの紹介


※出典:寝具とインテリアのシルフィーズ 楽天市場店(株式会社サポート)

株式会社サポートさんは、「良い商品をできる限りお値打ち価格で提供すること」を信条に、寝具やインテリア、スリッパ・サンダルの企画から製造を行い、小売チェーンなど幅広く卸販売を行っています。代表取締役である中島さんは、以前バイヤーをしていたホームセンターでの経験をもとに、中国・青島で合弁会社を設立。「生産・管理は中国、企画・販売は日本」と役割を分担し、事業を展開されています。

「高品質なものをお客様に届けるには、価格設定が重要であり、そのためには物流と商流のバランスを考え、最適化を図ることが大切」

そう語る中島さんは新しいことに挑戦するチャレンジャーでもあり、直販によるインターネット販売についても積極的に取り組みを進めてこられました。

世の中の変化を実感したことからEC開設へ


※中島さん、川村、担当コンサルタントの石黒が同席しました。

川村:まずは、ECをはじめた経緯についてお聞かせいただけますか。

中島さん:当社は売上の85%が卸販売なのですが、「製品を企画・製造して小売店に卸していく」という事業モデルでは、昨今の円安・原料高もあって、これ以上の利益率向上は見込めない状況にあります。そこで、自分でコントロールできるECを手掛ける必要があると考えたわけです。

川村:コロナで直販に踏み出す所もいよいよ増えましたが、その前からすでに方向性を決めていらっしゃったのですね。

中島さん:そうです。コロナの到来でいっそうECへの傾倒に拍車がかかりましたが、それ以前から私自身も周りの人もECで買い物をすることが増え、店に行く機会は大幅に減っていました。その意味でも、ECの拡大は必須であり、数年のうちに小売卸とECの売上を半々くらい、さらに将来的にはECをメインにする必要があると考えるようになりました。

川村:販路としてECを拡大するということですが、まだ卸販売をメインにされている現在、中島さんの業務は多岐にわたって非常に大変ですよね?

中島さん:そう考えて、現在、卸販売の営業は他に責任者を立てて任せています。全体の売上はもちろん私が見ていますが、業務としてはECに集中して取り組んでいるところです。

川村:ECは中島さんが本当に主体となって取り組まれているのですね。

中島さん:そうです。ただ、施策など全体的な指示は私から出しますが、他に社内に2人、外注先でも9人が関わっていますので、チームでやっています。

赤字続きの中、何でも相談できる専門家を探してコンサル申込

川村:コマースデザインに最初にコンサルティングサービスの資料を請求いただいたのは2021年ですね。その後、2022年に2月に連絡をいただいて、2022年5月にご契約いただきました。

中島さん:はい、2020年にECサイトを立ち上げて、すぐに売上が上がるとは思っていなかったのですが、赤字が続いており、「なにか対策を取らねば」と考え、いろいろと情報を模索していた頃でした。

川村:まずご相談いただいたのが、SEOに関してでしたね。

中島さん:それまでまったくEC運営の経験がなかったので、SEOと聞いても何をすればいいのかまったくわからず、手探り状態だったんです。外注を探して依頼して、作業する人は確保できたのですが、戦略設計や施策立案は自分でやらなくてはならない。相談できるところを探していた時に、ネット広告でコマースデザインさんの存在に気づき、お願いしました。

川村:他のコンサルティングと比較してご検討されなかったのですか?

中島さん:実を言うと、とりあえず依頼して、よかったら続けようという軽い気持ちでした(笑)。

川村:そうなのですね!結果、続けていただいているのでよかったです!w

すぐに売上という成果が出たことで、EC運営が楽しみに

川村:実際にご利用いただいて、いかがでしたか。

中島さん売上という目に見える成果がでているので満足しています。基礎的なところから本当にいろんな見方や情報を教えていただいて、感謝しています。

川村:たとえば、これは効果的だったと思われるアドバイスはありましたか。

中島さん:SEOはもちろん、ECサイトに必要なものを網羅的にアドバイスいただき、どれもとても役にたっています。中でも商品ページの写真について、撮り方や選び方まで具体的に教えていただいたのは印象的でした。確か「右脳と左脳と両方に訴えるような写真にしましょう」とアドバイスいただいて、最初はわからなかったのが、やっているうちに「こういうことか」とすごく納得感があったんですよね。それ以降、ページ作成で迷わなくなりました

そうそう、時々石黒さんにページを添削していただいて、それを動画で撮影したものを外注さんにも共有しているんです。もちろん改善されますし、外注さん自身もうまくなってきたんですよ。

川村:いろいろと具体的にやり取りする中で、「こういう感じなのか」と学ばれて来られたということですね。

中島さんフィードバックを色々いただいているうちに、自然と売れるページになってきたように思います。いい商品ページになったら、ジワジワと売上が上がってきたんですよ。「こんなにちょっとした工夫で、2~3割も変わってくるのか」と思ったら、工夫することが楽しくなってきましたね。それでまずは、全てのページを改善していったんです。

石黒:そうおっしゃっていただけると嬉しいですね。私が指摘したことを、中島さんが理解して改善して、次のときには既に反映されていて、より良くなっているという、その吸収スピードには驚きました。

中島さん:毎日河岸に行けば「いい魚」の目利きができるようになっていきますよね。同じように頻繁にやり取りさせていただき、適切なフィードバックをいただけたことが良かったのだと思っています。

「ユーザー目線の獲得」が変化の起点

川村:「シルフィーズ」のサイトを以前と比べると、その差は歴然としていますね。以前のサイトはどちらかというと販売者側の目線で、今は「お客さんからどう見えているか」を意識されているように感じます。

中島さん:石黒さんの指摘のお陰で、「ユーザーの目線に立つこと」を少しずつ覚えていきました。写真がまさに顕著でしたね。腕のいいカメラマンに依頼するようにしたら、やっぱり売れるようになったんです。そこで、1年間写真の撮り方を観察して学ばせてもらい、自分でも毎日工夫したところ、どんな写真を撮ればお客様にいい印象をもたれるのか、ひいては売れるのか、わかるようになってきました。今は自分でほとんどの写真を撮影しているんですよ。

川村:それはすごいですね!写真の技術も劇的に上達しているとは!「どんな写真がよいか」がわかっても、すぐそれを自分で撮れるようになるにはなかなか大変ですよね。

中島さん見方を教えてもらったからこそ、「見えてくるもの」があるんですよね。撮影した写真を画像化するのは、小売店の店長経験がある外注スタッフなのですが、この方の画像の処理の仕方はもちろん、キャッチコピーに至るまで、お客様目線が徹底されていて本当に参考になります。他にも、他社のページもいろいろと見て、「いいな」と思ったことは取り入れるようにしています。そうしないと、一朝一夕でECのトレンドは変わるので、追いつけないですからね。どんなによくしても来年は古い印象になっている可能性もあるので、「今」を意識することが大切だと感じています。

川村:写真やビジュアルは大切ですよね。でも、わかっていてもどう工夫していいかわからない方が多いんです。中島さんは「こう見せたい」というコンセプトがあり、ページ全体の構成がわかっていて、そこでどんな写真を撮る必要があるのかがわかる。良いサイクルが生まれているように感じます。

フィードバックの繰り返しで、チームがレベルアップ

中島さん:ページをどう見せたいか、どう作るかということについては、私だけでなくチームとしてかなりこなれてきたと思います。かつては外注さんに構成を投げて、その中でどんな写真が必要かフィードバックをもらい、それを確認して写真を撮影して作っていくという流れでした。それが今では「こんな感じでしょうか」と提案があり、こちらも違和感を感じずに進められる。それでかなりスピードアップしてきました。

川村:それはすばらしいですね。チームで仕事をする際には、同じ目標やターゲットなど前提を共有することが重要だと思います。それで効率やできあがりの品質も変わってきます。慣れも当然あるとは思いますが、しっかりと前提が共有できているからこその向上ですよね。

中島さん:去年と比べて、今年は断然いいものができていますからね。そして、多分来年はもっといいものになっているはずです。会ったこともない方もいらっしゃいますが、チーム感が醸成されてきていると思います。

川村:そう、私たちもお会いしたことがないですしね。本当に今はクラウドの進歩でリモートでも強力なチームが成立するようになりましたよね。

中島さん:クラウドをはじめ、テクノロジーが進化しているのは大きいですね。チャットでガンガンコミュニケーションはとれるし、撮影しているそばから写真をレタッチしてライトボックスに共有しておけば、すぐに作業にかかってもらえる。

川村:サイクルが早まって、その結果コミュニケーションの密度が高まっているのでしょうね。

中島さん:そう思います。正直はじめはどう進めていいかすら分からなかったのですが、「Google スプレッドシートに工程表や仕様書をすべて入れて、そこにデータや画像などのリンクを張っておく」という方法にしたところ、非常にスムーズに進むようになりました。

川村:情報の共有や一元化は重要なところです。それを短時間で最適化できるのは、すごいことだと思います。

課題を見つけたら、改善のチャンス

川村:スイッチングコストに敏感で「今までのやり方を変えたくない」という人も多い中で、中島さんが業務の効率化を貪欲に進められてきた結果なのでしょうね。効率化についての意識が本当に高く、特に得意とされているように感じます。

中島さん:ええ、非効率は許せないですね(笑)。

川村:改善に向けたスピード感は、まさにネット向きですよね。

中島さん:はい、仕事であり趣味ですね。やればやるほど成果が上がるし、まるで「筋トレ」のようで楽しくて仕方がないです。ダメなことがあっても自分のせいだし、売上が上がればその理由が肌感覚でわかる。もう、ゲーム感覚で、いろんな謎を解いて進んでいくのがめっちゃ楽しいですね。

石黒:存分に楽しんでいらっしゃるのが伝わってきます。確かに「実施したことがすぐに検証できて改善できる」というスピード感は、筋トレやゲームに似ていますね。

中島さん:そう、外的要因などの変化に振り回されることすら楽しいんです(笑)。たとえば、楽天から「365日出荷するように」とリクエストがあったときには、どうしたら対応できるか必死で考えましたからね。ゲームで言えば、次の面に行ったら、ボスキャラが出てきたというところでしょうか。

川村:1面クリアして、また次の面に進むのが楽しい、というゲーム感覚で捉えると楽しさもありますものね。効率的でありながらも、根本的に何がどう良くて悪いのか、常に考えて試していく感じが伝わってきます。問題が発生してもネガティブにならずに、ポジティブに捉えてらっしゃる。それが中島さんの大きな強みなんでしょうね!

中島さん他社が「どうしたらいいか、やるかやらないか」とひるんでいるうちに、うちが解決できたらそれが強みになりますからね。課題解決は速攻でやらない手はないですよ。なにか課題が出てきたら、チャンスとばかりに飛びついて解決策を考えています

正解がない問題にも一緒に取り組む

川村:楽しんでEC事業に取り組まれているご様子は、ご支援している私たちにとっても大きな励みになります。今後もさらにお役に立ちたいと思っています。

中島さん:ぜひ、よろしくお願いします。当初の目的だった「何をやっていいかわからない」状態からは脱しましたが、課題はどんどん生まれるわけで、「どうしたらいいか分からない」という状況に陥ることは頻繁にあるんです。もしかしたら、あまりにも難題過ぎて、答えが出せないこともあるでしょう。そもそも正解がないものも多い。でも、そんな時にも一緒になって真摯に考えてくださる。私たちが導き出した答えの背中を押してくれる。そんなコマースデザインさんは、当社にとって本当にありがたい存在なんです。

川村:そうおっしゃっていただけると本当に嬉しいです。

中島さん:たとえば、楽天SKUで「商品ページの統合」を検討するにあたり、石黒さんに相談したことがありましたよね。あくまで私たちが判断すべきことで、相談しても詮無いことと思ってはいたんです。でも、情報を調べたり、メリットやデメリットを一緒に考えたり、「自分ごと」として取り組んでくれたことが本当に心強かったです。その上で、「やったほうがいいんじゃないですか」ってちょっと後押ししてくれただけで、「よしやろう」って腹がくくれました。

川村:客観的に情報や考え方をお伝えして、最終的なご判断は皆さんに決断していただくことに変わりはないのですが、特に石黒は「でも自分としてはこう思いますよ」と、添えることが多いかもしれません。

石黒:その自覚は確かにあります。基本的にはじっくりとお話を聞いて、よい「壁打ち役」になれればと思っておりますが、つい「しゃべる壁」にもなっていることもあるかもしれません。

中島さん:それが背中を押してくれるんですよ。EC業界をよく知っていて、うちの事情もわかってくれているという相談相手って、なかなかいないですからね。新しく立ち上げ予定の商品カテゴリについても、ぜひ一緒に考えてもらえればと思っています。あと、広告の効率化についてもアイデアがあればいただきたいです。

川村:さすが、新しくクリアしていくべき「次のステージ」の課題にわくわくされていらっしゃいますね(笑)。私たちとしても引き続きお力になれるよう、ご支援させていただきます。

将来はEC単体で50億円を目指す

川村:今後、中長期的にはどのような展望でいらっしゃいますか。

中島さん:会社の安定を考えれば、まずはECの売上比率を高めること、卸販売との比率を「5:5」にするのが目標です。昨今はEC事業だけで上場する企業が登場するなど、まだ伸びしろがあると思うので、売上については割合だけでなく規模も拡大していきたいと考えています。具体的には、EC単体では20億円を通過点、最終的には50億円を目指していきます。そこで上場の目も出てくると思うので、マイルストーンとしてクリアしていきたいですね。そのためにはカテゴリの拡大などをしていくつもりです。

川村:それなりに伸びてくると、カテゴリの中でのシェアが高くなると成長は鈍化してしまいますからね。事業規模の拡大という方針においては、「新たな商品カテゴリの立ち上げ」は必然ですね。

中島さん:そうです。もちろん、新たなカテゴリにも強い競合が多く、レッドオーシャンですが、そこにしっかりと挑んで売上を上げ、その上で新しい世界にも打って出ていきたい。これからが勝負だと思っているので、力を貸してもらえれば幸いです。

川村・石黒:はい、もちろんです!これからも末長く応援させてください!

まとめ

EC事業の再スタートから2年で、ゲーム感覚で楽しみながら、戦略性をもって精力的に前進し続けている中島さん。

持ち前の「勘の良さ」と「効率化愛」という強みを活かし、「まったくの素人」とおっしゃっていた1年前には考えられないほど、短期間で見出したECの勝ち筋の感覚を研ぎ澄まし、課題である広告の効率化や新たなチャレンジに向け、さらに加速していく力強さを感じました。
私たちのコンサルティングの醍醐味である「壁打ち役」にご評価いただけていることはコンサル冥利につきます。引き続き石黒が「しゃべる壁」として、伴走しながら一緒に成長できれば何よりです。

「何をどうやっていけばいいか分からない」という方への基本からの取り組み方はもちろん、事業の成長とともに「課題解決に向けて客観的なアドバイスがほしい」「新たなカテゴリでの販売戦略を一緒に考えてほしい」などの新たな課題まで、「壁打ち役」としてサポートします。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

川村 トモエ
コマースデザイン株式会社 取締役 コピーライター/コンサルタント
ライターからEC業界に転身。商品コンセプト立案やキャッチコピーなど「売れないオリジナル商品」の立て直しを得意とし、ヒット商品を多数企画。中小規模の店に対してわかりやすいコンサルティングを提供しつつ、講演や寄稿も行う。黄色本・マンガ本の著者でもある。
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コマースデザイン社長ブログ「ECバカ一代」