(12/20追記)楽天「商品画像登録ガイドライン」の修正対応締切は2019年2月末まで!店舗はどう対応すべき?

楽天「商品画像登録ガイドライン」の修正対応締切は2019年2月末まで!店舗はどう対応すべき?

※12/20追記
この記事は、最新状況にあわせて内容を追記しました。関連して、商品画像登録ガイドラインの対応に役立つ情報として、よくある画像修正の悩みをQ&A形式でまとめた別の記事もアップしています。あわせてご覧ください。
≫【保存版】楽天「商品画像登録ガイドライン」対応!実例付き24の対策まとめ

楽天出店者の皆さんに速報です。

2019年1月から違反点数5点と発表されていた「商品画像登録ガイドライン」ですが、違反点数が加算されるのが2019年3月からに延期されました。つまり、商品画像の修正対応に、2ヶ月間の猶予ができたことになります。

今回の締切延長を受けて「余裕もできたし後でやろう」と安心していませんか?でも、検索結果に影響がでる可能性もありますし、ウカウカしていたら締切間近で大慌てなんてことも…。(お気づきですか?クリスマスや年末年始が作業期間なんですよ…)

そこで今回は、慌てず着実に進められるように、目下対応中の方に向けて、
(1)最新の概要まとめ
(2)当社の考える、対策方針
これら2点をお伝えします。

一部では、さらに期限が延期されたり、ルール変更があるのでは…とも予想されていますが、予想をアテにした結果、遅延させては大変です。期日に間にあうように、着実に修正を進めましょう!

(詳しくない人向け)ガイドラインの概要まとめ

まずは、今回のガイドラインに詳しくない方へ向けて、10月15日時点12/20時点での最新情報をまとめてお伝えします。※既に概要をご存知の方は流し読みでご確認ください。

商品画像登録ガイドラインって何?

「商品画像登録ガイドライン」とは、楽天が出店者向けに定めた新ルールです。ざっくり言うと、「検索結果に表示される商品画像の1枚目を、楽天が指定する形式にせよ!」という内容で、2018年の楽天EXPOで発表されました。

背景には、検索結果に表示される画像をシンプルにすることで、商品を探しやすくして、ユーザーの利便性や満足度を向上させたい意図があるようです。

当然、NGに該当する商品の数だけ『画像を作り直す』必要があるため、店側にはかなりの作業負荷になります。

具体的な商品画像の形式は、以下の通りです。

  • テキスト要素(=文字入れ)は画像全体の20%以内にすること
  • 画像に枠線を付けないこと
  • 背景は「白」か「写真背景」であること(合成や奇抜な色は不可)

※より詳しい経緯は、楽天EXPOのレポート記事をご参照ください

いつまでに、何をすればいいの?

2019年2月末までに、すべての商品画像の1枚目を所定の形式に修正し、楽天から「◯判定」をもらう必要があります。(もともとは2018年末までが猶予でしたが、2ヶ月延長されました!)

なお、判定は「商品画像一括判定ツール」と「商品画像判定レポート」の2つで行われます。

  • 「商品画像一括判定ツール」
    • 任意の商品画像を、一括判定チェックできる機能です。
    • こちらは既にRMSから活用することができます。
  • 「商品画像判定レポート」
    • ガイドラインに沿わない商品画像を一覧化してレポートしてくれます。
    • 2018年11月上旬から配布開始とのこと。

初回レポートは10/31に配布されました。このレポートは10/15時点で登録していた商品画像を対象としていて、「判定不能」の結果も多く含まれるものでした。

その後、第2弾レポートが12/10に配布されています。判定対象は11/13時点で登録されていた商品画像。このレポート以降は、「判定不能」がなくなり、「◎」「△」「×」のいずれかの判定結果が表示されるようになっています。(ただし△判定が多めで、依然として判定精度が高いとはいえないのですが・・・)

なお、ツールの判定精度向上に伴い、前回レポートと判定結果が変わっていることがあるようです。一度確認している方も、必ず最新のレポート内容を再確認をしておきましょう。(※レポートはRMS内でダウンロードできます。)

守らないとどうなるの?

楽天からのNG指摘後、約5~10営業日以内に改善しないと違反点数5点が加算されます。そして累積点数に応じてペナルティが課されます

また、検索結果でも、何らかの形でガイドラインに準拠した商品を優遇するような可能性が示唆されています。

ですので、放置や無視することができないルールだと言えます。無論、対象は全店舗です。

※ちなみに、判定までの流れは以下の通りです。

  • 18年11月10/31~ :「商品画像判定レポート」の配布開始
  • 19年1月~ : 各店舗に個別での画像修正依頼開始
  • 19年2月末 : 画像修正の対応期限
  • 19年3月~ : 違反点数の加点開始

どうしたらいい?方針は?

当社でも対応方針を検討してみました。その結論としては、お店の状況に応じて、「マスト」か「ベター」、どちらかのゴールを目指すのが良いと考えました。

マストは、商品画像の1枚目をガイドラインに適した形に修正すること。ベターは、マストを守った上で、商品画像の1枚で商品の魅力が訴求され他店と差別化すること

「マスト」は、全てのお店が期日までにクリアすべき必達ゴールです。「判定レポート」でNGを受けないように、商品画像の1枚目をガイドラインに適した形に修正せねばなりません。

その先の「ベター」とは、画像加工やテキスト要素を追加することで、商品の魅力を伝えるための対応です。つまり"売れる画像にすること"ですが、これはお店の余力に応じてどこまでやるのか、判断が必要です。(作り込もうとした結果、期日に間に合わなくなっては大変ですから…)

そもそも「商品数10件の店」と「商品数ウン万の店」とでは、作業量に大きな差があります。体制の側面から見ても、「1人運営の店」と「複数人で運営する店」とでは、作業のリソース量がまるで違うはずです。

お店ごとに対応の大変さは異なりますから、まずは自店舗の予定を見積もり、どこまでベターを目指せるのか、見極めてから作業に入るのが良いでしょう。

対応の予定を立てましょう

ということで、ここからが本題。具体的な対策に入りましょう。

まずは、自店舗がどこまで「ベター」を目指せるのか、対応の予定を立てて判断をしてみましょう。

予定の考え方

予定を立てるためには、

  1. 障害(制約条件)の確認
  2. 作業ボリュームの把握
  3. 手持ちリソースの把握

これら3つの情報が必要です。

つまり、(1)障害を前提にしつつ、(2)どれだけの作業ボリュームがあって、(3)それに対してどれだけ時間をかけられるか。それぞれ見積もって、照らし合わせていきます。

確認1:障害の把握

はじめに、前提となる「障害情報」を把握します。(足かせとなる事象が把握できていないと、見積もりの精度が落ちてしまいます)

以下、現時点での問題点を整理します。必ず確認しておきましょう。

判定ツールが機能していない!

まず、「商品画像一括判定ツール」が機能していない問題です。

お店側は、このツールで〇か×かを確認するのですが、現状「判定不能」や「△判定」など曖昧な点が多く、これでガイドラインに対応できているのか判断がつかない事案が多く発生しています。

(12/20追記)
11/27に判定ツールがアップデートされ、「判定不能」は無くなりました。依然として「△判定」は多いですが、将来的には「◎」か「×」のどちらかに集約される予定です。

つまり、ツールとしてはリリースされていますが、チェックに使えない状態です。前述の「もともと年末までだったのが2ヶ月間延びた」話などから、楽天側も急ぎで開発しているような印象を受けています。

目下、判定ツールの機能改善をしているようなので、いずれ精度が高まって使えるようになるでしょうが、締切と作業量を考慮すると、待っていられない方も多いかと思います。その場合は、精度が高まってくるまでの間、手探りで〇判定を目指さねばなりません…。

判定レポートの内容が古い!

また、最終的な○×の判断となる「商品画像判定レポート」の内容が古い問題もあります。

18年11月からのレポート配信が予定されていますが、今のところ、"現在の画像"ではなく、"約1ヶ月前"の画像を判定する仕様のようです。(だんだんとリアルタイムに近づいていくようではありますが)

そのため、やはり最新の画像の○×判断が進めづらくなります。

上記の結果、どうなる?

上記2つの問題の結果、当面の間、画像の〇×判定に必要以上の時間を要したり、手戻りが発生したりすることになると考えられます。

そのため、お店側は、迷いながらの修正を余儀なくされることになります。上記の点を踏まえ、以後の作業量の把握をせねばなりません。

確認2:作業量の把握

次に、作業量をざっくり見積もり、修正画像を用意するのに必要な時間を把握します。障害情報を踏まえつつ洗い出してみましょう。(RMS上での作業時間は除いてます)

ということで、以下の質問に答えてみてください。
※あとで簡単な計算をするので、これらの数字について、手元でメモを取りながら読み進めてください。

まずは「マスト」対応用の時間です。

  • A:修正が必要そうな商品はいくつありますか?
  • B:Aのうち、「ガイドラインに準拠できる"代わりの画像"」がないものはいくつありますか?
    • 例:未加工・白背景の素材画像など。
  • C:Bの画像をこれから用意する場合、1枚あたりどれだけ時間が掛かりそうですか?

次に「ベター」対応用の時間です。

  • D:Aのうち、20%以内に収まるテキスト要素が決まっていない商品はいくつありますか?
  • E:Dのテキストをこれから用意する場合、1枚あたりどれくらい時間が掛かりそうですか?
  • F:Aのうち、画像加工や追加の写真撮影が必要な商品はどれだけありますか?
  • G:Fの作業をこれから用意する場合、1枚あたりどれくらい時間が掛かりそうですか?

算出できたら、簡単な計算をして、所要時間を求めます。

▼計算式はこちら

  • マストまでの対応時間=BとCを掛けた結果
  • ベターまでの対応時間=(BxC)+(DxE)+(FxG)

自店舗が、これからどれだけの時間をかけて、このガイドラインに対応せねばならないのか、把握ができましたか?もしかすると、この時点で、マズイ!と感じている方もいるかもしれませんね。

確認3:手持ちリソースの把握

次に、自分の手持ちリソースを把握しましょう。
以下の質問に答えてみてください。

  • H:このガイドライン対応作業にあたれる人数は何人いますか?
  • I:期限の19年2月末まで、1人あたり、どのくらいの時間を当てられますか?

この2つを掛け算したものが、「自店舗の持ち時間」です。

予定から対応方針を決める

それぞれ算出が済んだら、「作業量」と「手持ちリソース」とを照らし合わせ、いつ作業が完了するのか、予定を見積もります。

間に合いそうもない場合→対応Aへ

期日までに間に合いそうもない場合は、不安定なレポートを確かめながらベターな対応をするのは、現実的ではないかもしれません。

ですので、最低限、ペナルティを受けないように、マストの完遂を目標とするのがお勧めです。

後述する「対応A」に進んでください。

間に合いそうな場合→対応Bへ

時間やリソースに余裕があり、間に合いそうな場合は、多少、楽天のツールに振り回されるリスクもありますが、ベターの完遂を目指せるかもしれません。

後述する対応Bに進みます。

対応A:余裕がない場合

方針:マスト完遂が目標

作業量の方が多く、余裕がない場合は、まずはマストの完遂(最低限、ガイドライン違反にならない状態)を目指しましょう。

もしマスト対応が一巡した段階で、余裕があれば、適宜ベター対応に移ります(その場合は、対応Bへ)。

やること

「△判定」以下の商品を代替画像にする

まずは取り急ぎ、判定ツールや判定レポートで「△判定」「X判定」「判定不能」と指摘された、”違反が疑わしい商品”を、ガイドラインに適合した代替画像に差し替えます。(※「◯判定」の商品は問題ナシですので、そのままでOKです)

代替画像とは、例えば、以下のようなものです。

  • 白背景の物撮り写真(Amazonで使っているものを流用)
  • テキストや枠線を加工する前の元画像(背景色には注意!)

余裕がない場合、テキスト要素の追加や画像の加工など、売れるようにするための作業時間の確保もなかなか難しいと思います。

本来なら、クリック率上げるために、こうした施策も実施したいところですが、それにこだわるあまりに、対応が遅れ、ペナルティを受けては元も子もありません。売上を落とすリスクはありますが、まずは、ペナルティの回避を優先しましょう。

外注も検討する

そもそも代替するための画像から準備する場合など、さらに対応時間的に厳しい場合は、画像加工の業者や、在宅ワーカー(SOHO)の活用など、各種外注によるリソース確保も検討しましょう。

参考程度ですが、画像加工は1枚50~500円が相場と言われます。枚数が多く、費用がかさむ場合は、依頼する商品を売れ筋に絞るなど、厳選しつつ対応すると良いかもしれません。

最悪の場合は「倉庫に下げる」

時間的余裕がなく、代替画像もなく、外注する資金的余裕もない…という八方塞がりな場合もあるかもしれません。

そのときは、苦渋の決断ですが、違反が疑わしい商品について、一旦「当該商品を倉庫に下げる」ことを検討しましょう。

売上低下を招くため、最終手段とでも呼ぶべき方法ですが、「間に合わないから」という理由では罰則は免れません。罰則の加点がかさめば、罰金も取られます。その罰金で、外注に依頼できた…なんてことがあっては本末転倒です。もうどうしたって無理だ!と感じたときの、最後の方法論として、倉庫にしまうことも想定しておきましょう。

※ちなみに…:
今回のガイドライン対象となるのは、商品画像1枚目のみです。なので「商品画像1枚目だけを削除すればいいのではないか?」と思われるかもしれません。ですが、RMSの仕様上、商品画像1枚目を削除すると、2枚目に登録している商品画像が、1枚目に繰り上がります。ですので、画像削除の方針を取ろうとする際には、「商品画像を全削除」しなければなりません。であれば、一旦、倉庫に下げて、準備が整い次第、再アップするのが良いと思います。

対応B:なんとかなる/余裕がある場合

方針:ベター完遂を目指す

作業量と手持ちリソースがほぼ等しい、あるいは、ちょっと頑張れば回せるかもという場合は、マスト完遂は最低限守った上で、できるだけベター商品が多い状態を目指しましょう。

※なお、往々にして、事前の見積もりはオーバーしてしまいがちなものです。見積もり時間は甘く見ず、シビアに判定をしてください。

やること

まずはマストを完遂できる状態に

まずは全商品、最低限のマスト対応は完遂できる状態にしておきましょう。

今回の準備期間(18年10月~19年2月)は、お歳暮~クリスマス~年末年始~バレンタイン&ホワイトデー…と催事・イベントが目白押しの時期です。商材によっては、日々の業務対応だけで手一杯になる可能性もあります。

また他にも、突然のアクシデントで、ガイドライン対応に時間が取れなくなる可能性もあります。

こうした有事の際に備え、最低限マストの状態までは持っていけるよう、差し替え用画像の準備は進めておきましょう。

判定ツールを使って画像加工

最低限、マストは守れる状態にしたら、ベターなレベルまで加工した商品を増やしていきます。

判定ツールの精度問題もあり、多少の手戻りはあるかもしれませんが、時間的な余裕の許す範囲内で、判定ツールの結果を確認しつつ文字入れや、写真撮影、画像加工を進めましょう。

なお、全商品でベター実施まで進めるのが難しい場合は、売れる商品だけ対応するなど、優先順位を持つと良いでしょう。場合によっては、時間削減のために、注力しない商品はマスト状態だけでアップ(Aで紹介した「未加工の素材画像に置き換え」方法)もあります。

余裕があれば競合調査も

余裕があれば、競合調査もおすすめです。他店の商品画像の修正状況がわかれば、それに対して、時点がどのような訴求を盛り込んでいくか、判断もしやすくなるはずです。

お客さんは検索結果で色々な商品を見比べて、何を買うかを選んでいます。自社の商品画像だけに閉じずに、検索結果全体のなかでの見栄えも意識して画像を作成しましょう。

おわりに

以上、商品画像登録ガイドラインの対応方法についてご紹介してきました。

商品画像は一度作ったきりで、これまでほとんど更新していなかった…なんて人も多いかもしれません。

当社の過去のブログでも紹介したように、商品画像はじめ、各種訴求内容は、お客さんのニーズやライバル商品など、外部環境の変化に合わせて、常に刷新していくのが本来好ましいはずです。

ガイドライン対応はとても大変だと思いますが、これも画像更新の機会と思って、頑張りましょう!

P.S)キエナインDが便利です

ちなみに、CSVを使って一括で画像更新を掛ける際は、うっかりミス(=「D」で更新)で商品ページごと消してしまわないよう、ツールでのダブルチェックがおすすめです。

弊社では、D更新による誤削除を予防するツール「キエナインD」を無料で提供しています。ご自分で作業するときも、在宅ワーカーさんなど外部に作業を依頼するときも、ぜひご活用ください。

P.P.S.

楽天では、今後もこうしたガイドラインの整備などが続いていくと予想されます。

「自分のお店はどう動くべきか」と不安を感じたり、「誰かに意見を聞いてみたい」と思ったときは、ぜひ当社までご相談ください。店の事情を伺いつつ、ベストな動き方をご一緒に考えます。ご興味ある方はぜひ以下のページをご覧頂き、お問い合わせくださいね。

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この記事を書いた人

味藤絵美子
有名EC企業にて、店舗の立ち上げから店長まで一連の運営業務を経験し、実績を重ねる。その後、食品メーカーに転職、衰退した人気店の建て直しに尽力。2年間でアクセス数4倍、転換率2倍とし、再成長させる。メーカー型、仕入れ型、大規模、小規模共に経験している守備範囲の広さが強み。ネットショッピングが大好きで、女性ならではの柔らかい物腰の中に、鋭いお客目線が光る。

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