注意!楽天のCSV一括編集で「誤って商品ページを大量削除」する事件が多発中。対策ツールを無料進呈します

楽天出店者で、商品一括編集機能を使っている方に向けた注意喚起です。 CSVを使って一括編集している際に、誤って商品ページを大量に削除し、売上が激減するという事故が多発しています。当社クライアントでも起こっています。要は『誤って店舗ページを消してしまう事故が多発しているので気をつけてください』という話です。 その事故を確実に予防できるツール「キエナインD」を作ったので、無料で差し上げます

※本ツールの判定対象となるCSVファイルは「楽天のitem.csv(商品情報更新用CSV)のみ」です。SKU移行後はご使用いただけません。

商品ページ大量削除・・通称「Dの悲劇」

楽天市場出店している方であれば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

「商品情報をCSVで一括更新しようとして、店舗の全商品を消しちゃったんだよね・・・」
「バックアップを使って復旧させたけど、売上が落ちて戻らないんだよね・・」

これ、一部では『Dの悲劇』と呼ばれています(;_;)

本当によく起こっています・・「部分的に削除しちゃった」を含めると、弊社のコンサルチームも半年に一度は相談を受けますし、私の知り合いでも、規模の大小あれ、やらかした経験がある人は多いです。明日は我が身、人ごとではありません。

なぜ起こる?

一度にたくさんの商品情報を登録・編集する際には、CSVファイルを使った「商品情報の一括更新」が便利です。まとめて商品名やキーワードを書き換えたり、価格調整をしたり、商品画像を変更したり・・・。

この際、本来はCSVファイルの中の「どんな処理をするかを表す場所(コントロールカラム)」に、「U」と書きます。アップデートのUです。ここに「D」と書いたらどうなるか。「その商品を削除しなさい」という意味なので、これをやると、商品ページが消えます。

商品情報をアップデート(U)しようとして、間違えて削除(D)してしまう。

間違って、これをやってしまうケースが多発しているんです。これが「Dの悲劇」です。

商品情報が消えたらどうなる?

商品ページが消えてしまっても、バックアップのCSVがあるから、それを使って作り直せばいい・・と思いきや、そうはいきません。

問題は「貯めたレビューが消える」こと。一度消えたレビューは戻りません。「多くのお客さんに愛された信頼と実績」が消えて、見た目「何の実績もない商品」になってしまいます。

「レビューがたくさん付いている」→「売れているんだな」→「安心して買える!」という安心感が無くなるので、転換率は下がります。よって、売上が落ちます。

加えて、現在楽天サーチでは、直近の売上実績が高い商品ほど、検索結果で有利になるので、売上実績が減ると検索順位も落ちます。更に売上が落ちます。

悪影響は、売上だけではありません。社内の空気が暗くなります。

事故を起こしたのが社員だった場合は、本人も周囲も辛いですね。。制作会社やフリーランスで作業を請け負っている方がこれをやってしまうと・・どうなるか・・・考えたくもありませんね。

単純な操作ミスですが、影響は甚大。「CSVを使った商品情報一括更新」は、効率的に更新作業が出来る反面、たったひとつの操作ミスで、取り返しのつかない事態を引き起こしてしまうこともあるのです。

なぜ起こる?

原因は、2つあると思っています。

1つは、不慣れな作業者による「D」への認識違い。
もう1つは、慣れている作業者による「うっかりミス」。

Dへの認識違いとは?

ご想像どおり、「D」は「delete(削除)」の略です。なので、商品の中の一部の情報(例えば一部の画像)だけを消せそうですが、そうではないんです。Dと書くと、「その商品そのものが綺麗さっぱり削除される」のです。例えば、商品画像を1枚消したい、ちょっとタグIDを消して付け直したい、そんなときに「D」を書いたら、その情報ではなく商品そのものが楽天から消えるのです。マニュアルをちゃんと読まないと、事故に繋がります。

ちなみに正しい操作は・・・

たとえば商品画像を複数枚登録していて、1枚目だけを消したい場合、正しい操作方法は、

(1)「商品画像URL」項目内に並んでいるURLの内、1番最初のURLだけを消した状態にする
(2)「U」カラムで上書き更新を掛ける

という手順になります。

消したい商品画像URLのみ削除した状態で、上書き更新(uカラム)する

手順の説明は本記事の趣旨ではありませんので、詳しくは楽天側のマニュアルを参照して下さい。

※なお、楽天の商品情報更新CSVには3種類あるんですが、これは「item.csv(通常商品の編集用)」の話です。「select.csv(項目選択肢登録用)」や「item-cat.csv(カテゴリ登録用)」では操作手順がまた違うんですが、その話をしますとややこしくなるため、ここでは割愛します。

今後、更に「一括削除」トラブルが増える可能性が

最近、楽天内のセールイベントが増えていますね。イベントに乗っかる場合、一括編集をします。バタバタした中で作業しますから、事故が起こりやすくなります。

これに加えて、2018年10月に楽天の「商品画像登録ガイドライン」が必須化されたので、皆さん「商品画像1枚目」の修正作業がこれから増えますよね。一応、年内に修正完了しないと、違反点数が加算されるということになっていますから、特に〆が近づいたら急いで作業する人が増えますね。事故が心配です。

作業する方、「d」を使っても「1枚目の商品画像を削除」にはなりませんからね。それをしてしまうと、消えるのは商品画像ではなく、商品ページですよ!一括編集の操作をする際には、十分気をつけて下さい。

絶対に悲劇を起こさないツール「キエナインD」

この操作ミスは、ベテランでもやってしまうので、「意識する」「注意する」では対応できません。毎回リスクを抱えて編集するのも良くないですよねぇ。。楽天さんが早く対応してくれればいいんですが。チャットなどいろいろ別件で忙しいでしょうから、店舗側としては自衛策が必要です。

そのためにぜひ、弊社の無料ツール「キエナインD」を使って下さい!これさえあれば「Dの悲劇」は起こりません。

どんな機能?

※本ツールの判定対象となるCSVファイルは「楽天のitem.csv(商品情報更新用CSV)のみ」です。SKU移行後はご使用いただけません。

超シンプルで、簡単です。

一括編集用のCSVファイルをチェックします。

「キエナインD」アイコンの上にファイルをドラッグ

CSVファイル内に「D」カラムがあった場合、こんな感じで警告してくれます。

Dカラムがあった場合、「『d(削除)』」が○個見つかりました」と警告してくれる

Dが無ければ、安心です。

Dがなければ、「『D』は検出されませんでした」と表示される

次に、このようなファイル名でZIPファイルを出力します。

これを解凍すると、中には「チェック済のitem.csv」が入っています。

オフィス内でバタバタ作業していて、同時に複数のCSVファイルを扱っていると、どのCSVがチェック済かどうかわからなくなるし、メンバーの中には「キエナインDを使うことを怠る」人がいるかもしれません。

だから、商品一括編集でCSVをFTPアップする際には『チェック済zipファイル』を解凍して、その中から出てきたCSVを使うというルールにすればいいんです。そうすれば、確実にDの悲劇を防げます。

ネットショップを組織で運営している方は、社内や取引先との間で、ルールを作ることをおすすめします。

  • まずCSVファイルを作ったら、キエナインDでチェックする。
  • FTPで一括編集作業をする際には、生のcsvファイルを使わない(「チェック済」を解凍して使う)。

など。

ツールの準備と使い方

※本ツールの判定対象となるCSVファイルは「楽天のitem.csv(商品情報更新用CSV)のみ」です。SKU移行後はご使用いただけません。

1.「キエナインD」ツールをダウンロードします。

2.ダウンロードいただいたzipファイルを解凍します。

(※解凍方法が分からない方はwebで「zip 解凍方法」とお調べください。やり方が出てきます。)

3.「キエナインD」の起動アイコンを、デスクップに常設ください。

ドリンクのイラストのアイコン

使用方法はシンプルです。アップロード予定の「商品情報更新用CSVファイル」を、キエナインDのアイコンにドラッグするだけ。

ファイル内の「d」カラムの有無を、即座に判定してくれます。

「キエナインD」アイコンの上にファイルをドラッグ

「d」が含まれていた場合

下記のように結果報告のアラートが出ます。

Dカラムがあった場合、「『d(削除)』」が○個見つかりました」と警告してくれる

また同時に、デスクトップに「エラーファイル」が生成されます。

エラーサンプルがデスクトップに表示される

これを開くと、「d」カラムが含まれている行が分かりますので、CSVファイルの該当部分を見直してください。

ファイルの修正が完了したら、再度ツールにかけていただき、dカラムが検出されなくなったかどうか、再チェックください。

「d」が含まれていなかった場合

下記のように「Dは検出されませんでした」とアラートが出ます。このCSVファイルであれば、商品情報を消してしまうことはありません。

Dがなければ、「『D』は検出されませんでした」と表示される

また、判定と同時に、『チェック済みのCSVファイル』がzipに固めて出力されます。中身は、ご用意いただいていたCSVファイルの複製です。

「チェック済み」と表示されたzipファイル

チェック済みのCSVファイルは、通常どおり、FTPで楽天サーバにアップロードしましょう。

アップロード方法は、RMSマニュアルをご確認ください。
≫RMSマニュアル「商品を一括で変更・削除する」
(※RMSにログインした状態でご覧ください)

利用上のご注意

  • 本ツールにより起きるトラブルに対し、弊社は一切の責任を負いません。予めご了承ください。
  • 本無料ツールに関する操作上の質問はお受けしていません。
  • ツールをダウンロードした時点で、これらの注意には同意したものとします。

動作環境

  • 動作確認済み:Windows7、Windows10
    • 恐れ入りますが、Macには対応しておりません
  • 使うとエラーになる場合は、≫.NET Framework 4.5をインストールしてみて下さい。

まとめ

楽天の商品一括更新機能は便利ですが、たくさんの「Dの悲劇」を起こしています。

ご紹介したツールは、CSVファイル内の「dカラム」の有無を判定するだけのものですが、効果はてきめんです。所要時間はせいぜい5秒です。5秒を惜しんで店やスタッフを危険に晒すことのないよう、ぜひ「キエナイン D」を使って下さい。

特に、ご自分がCSV処理の作業をしている場合は、必ず使ってください(特にフリーランスの方)。社内の担当スタッフや外注先など、自分以外の人に作業を任せている場合には、その方に本ブログ記事をお渡しください。

忙しい時ほど、事故が起こります。このツールを使って、リスクを避けつつ頑張っていきましょう!

PS

他にも無料で使える便利ツールがたくさんあります。「コレがなくては店舗運営できない」と言われるツールもあります!ぜひチェックしてください。

PPS

弊社では、売上UPの対策だけでなく、トラブル対応や業務効率化のご相談もお受けしています。安心して運営するための「味方」がほしい方は、弊社のコンサルタントがお力になります!

他社での似たケースを紹介したり、一緒に対策を考えたり、ウェブ会議を使って「話しながら考えをまとめる」お手伝いもできますよ。興味のある方は、以下のページをご覧ください。

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この記事を書いた人

味藤絵美子
有名EC企業にて、店舗の立ち上げから店長まで一連の運営業務を経験し、実績を重ねる。その後、食品メーカーに転職、衰退した人気店の建て直しに尽力。2年間でアクセス数4倍、転換率2倍とし、再成長させる。メーカー型、仕入れ型、大規模、小規模共に経験している守備範囲の広さが強み。ネットショッピングが大好きで、女性ならではの柔らかい物腰の中に、鋭いお客目線が光る。

EC事業コンサルティングを行う「コマースデザイン株式会社」の社員ブログです。

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