インスタグラムから学ぶ!ネットショップの商品写真と訴求

こんにちは、コンサルタントの小堤です。

お客さんの行動を観察していると、ヒントが沢山ありますよね。

今回は、「お客さんの投稿しているインスタグラムの写真から、商品訴求のヒントをもらおう」というお話です。

はじめに

まず、前提について簡単に説明させて下さい。

インスタグラム(Instagram)とは

知らない方へ向けて、ご説明しますね。インスタグラムは、SNSの一種です。

テレビなどでも良く出てくるので、皆さん名前はご存じかと思います。通称インスタ。
主要なユーザは20代~30代で、国内月間アクティブ利用者数は1200万人にも上ります。(2016年3月時点)

私個人は、6年ほど使っています。

インスタグラムの特徴は、共感でのつながり

facebookと違って匿名性があり、X(旧Twitter)と似ていますが、最も大きな違いは、文字ではなく「写真がメイン」である点です。
使われ方は様々ですが、「おなじ好みやライフスタイルを持つ人と共感で繋がる」という色合いが強いと思います。

  • 「見てみてこれかわいいー!」というおしゃべり感覚で、面白いものを記録
  • モデルさんをフォローして、コーディネートの参考に
  • 絵日記のように、お弁当や食卓の写真を記録
  • カフェマニアさんをフォローして、カフェ写真をチェック
  • 同じ種類のペットを飼っている人たちと共感
  • 好きな芸能人の写真がインスタにはいっぱいあるから、眺めてニヤニヤ

このように、自分の感覚と近い人・投稿をフォローしていく人が多いように思います。

※ただ最近はユーザが増え、友達も増えたので、昔と徐々に変わってきました。私も「見る側」が基本になりつつあります(みんな元気にやってるんだなー)

ヒットを産み出す「インスタ映え消費」とは?

最近は、インスタでの投稿がきっかけで商品が売れたり、ヒットすることが増えてきました。前述のように、インスタのユーザは感性が近い人同士で繋がっている場合が多くあります。おそらくその特徴が影響しているのではないかと思います。

商品やお店、観光地などの写真がインスタグラムでかっこよく、あるいはおしゃれに見えることを「インスタ映え」。そして、インスタ映えする商品が売れることを「インスタ映え消費」と呼びます。
「インスタ映え消費」は、流行語として、去年「楽天ヒット商品番付」で「横綱」となりました。

「インスタ映えヒット商品」に学ぶ商品訴求

ここからは「インスタ映えで売れた商品」の実例から、「ネットショップの商品写真を、さらに購入につながり易くするヒントはないか」、考えてみたいと思います。

インスタで売れたボトル・・?

こちらのボトル、ご覧になったことはありますか。

TODAY’S SPECIALという雑貨などを扱うショップの、プラスチック製ボトルです。
2014年頃からヒットし、一時実店舗でもネット通販サイトでも在庫切れ状態になるほど、売上を伸ばしました。

マイボトル

ただ・・この写真を眺めていても、ヒットの理由、なかなかわかりませんよね?

パッと見はシンプルにロゴ入りのプラスチックボトルなので、消費行動につながるポイントがそこまでないように見えます。

ところが、インスタグラムで、「ユーザーが、競い合うようにかっこよく、おしゃれにこのボトルの写真をアップ」していったことで、多くの利用者の関心、購買意欲を掻き立て、ついには「インスタ映えヒット商品」の仲間入りを果たしました。

この商品の魅力をそこまで引き出したのは、どのような写真なのでしょうか?

商品の魅力を伝え、ヒットに導いたインスタ写真とは?

こちらが実際インスタグラムで共有された写真です。

インスタ事例

さっきの写真とは違いますね。

ボトルに中身が入っています。デトックスウォーター、コーヒー、果物、シリアルなどなど、入れる中身によって様々な色合いや表情をみせていて、どの写真もとても素敵ですよね。

背景も映り込んでいます。外出先やランチタイムなど、生活のシーンを連想させる写真があることにも気づきます。

空の透明なボトルをただ単に撮った場合と比べ、これらの写真は、多くの消費者にとって魅力的で、かつ、自分の生活に身近に感じられます

これらの投稿から刺激を受け、購買行動につながるユーザーが多いのも納得がいきますね。

「インスタ映え」をネットショップで応用するには

「インスタ映え」からの購買行動、プロセスはなかなか興味深いです。
そこで、ネットショップの商品写真に応用できることはないか、考えてみました。

商品写真は「買ったら実際どうなるか」のイメージが大切

ネットショップにおいて、商品をしっかり見せるために「商品単体」の写真を載せることは大切ですよね。

お客さんは、ネットショップで買い物をするとき、写真をみて「部屋のここと合うかな?」「デートで合わせて着られるかな?」など、頭の中で自分の生活をイメージして買い物をされていると思います。

活用イメージ

ただ商品単体の写真を載せるだけでなく、プラスアルファで商品が「映える」写真を載せる、イメージ写真が大事…ということは定番セオリーなので、皆さんご存じかと思います。

インスタ写真から「お客さんへの訴求ポイント」を学べる

ただ、売り手が「お客さんはこんな風に使うんだろうな」と想像したイメージ写真は、果たして訴求として正しいのでしょうか。

本物のお客さんが、実際にどう使っているか。それを学ぶ必要があるとは思いませんか。
そこで、インスタが参考になるかもしれません。

今は、多くのお客さんが、インスタなどで『その商品を実際に使ったときの写真』を公開してくれています。売り手としては、それらの写真を見て学ぶと、商品の打ち出し方のヒントを得られます。ご自分の商品だけでなく、他社の類似商品でも勉強になります。

活用イメージ

まずは試してみて下さい!

これまでインスタグラムをやったことがない、見たこともない、という方も、この機会にアプリをダウンロードしませんか(instagramで検索)。

自店舗の商品の「新たな魅力」が見つかるかも

そして、電車を待っている間など、ちょっとした隙間時間で、インスタをのぞいてみてください。そこから着想を得て、今まで訴求されていなかった商品の魅力を打ち出すきっかけになるかもしれませんよ。

※こんなアイコンです。
インスタアイコン

PS
「自分の店や商品に適用するのが難しい」という場合は、弊社のコンサルタントがお手伝いができるかもしれません。興味のある方は、以下のページをご覧ください。

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この記事を書いた人

小堤 理絵
前職では、大手ファッション通販サイトにて、営業とコンサルティングを担当。メンズ・レディースファッションはもちろん、子供服、下着、インテリア、コスメの運営経験もあり。共感力が高く、ユーザーへの“伝わりやすさ”を重視しつつも、「店舗に寄り添った提案」を心がけている。海街育ちで、趣味はボディーボード。

EC事業コンサルティングを行う「コマースデザイン株式会社」の社員ブログです。

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