こんにちは。コンサルタントの大邉です。
ちょっとしたアイデアと工夫だけで顧客満足度をあげ、リピートを獲得できたらいいのに… って思いませんか?
私が最近知った面白いサービス、 図書館の「読書通帳」にその秘訣がありそうなんです。
当店でお買い物してくれた方を、どうにかリピート購入に繋げたい。 でも、思いつく施策は、 ポイント倍付、セール、クーポン配布と、 何かとお金が掛かるものばかり。ハードルが高いし、リスクがあるなあ…
そんなお悩みを持つEC担当者の方は必読(かも)!
読書通帳とは?
簡単に言うと「銀行通帳の読書版」です。一部の図書館が、利用者に提供しています。
借りた本のタイトルや作者、利用年月日を印字しただけ。レシートと同じ、単なる「履歴」です。
読書通帳で本の貸し出しが倍増
なのに、某図書館では、この読書手帳を発行したことで、本の貸出数(=お店なら売上)が倍増したんだそうです!
(兵庫県西脇市図書館の画像をお借りしています)
でも、レシートをもらっても別に嬉しくないのに、この通帳に履歴が溜まると、ちょっと嬉しいと思いませんか。不思議ですね。
借りた本の総額も分かるATM感覚
お子様用の「手書き、シールタイプ」のものが一般的なようですが、なかには画像のように、小売価格まで記録する(=いくら浮いたかわかる!)、「本格的なATM通帳タイプ」もあるんだそうです。
最近では、公共図書館を飛び出して、学校の図書室にも導入されたり、大人の間でも「読書メーター」や「ブクログ」などのウェブサービスとは、違う楽しみ方として受け入れられたりと、密かに話題を集めています。
まだまだこれから広めていく段階のようですが、今後がとても楽しみな企画です。
では、この「読書通帳」の事例をどう実業務に活かし、リピート促進につなげていくかを考えていきましょう。
利用記録に学ぶ「リピート促進」の秘訣
この読書通帳のように、「利用記録を、ちょっと工夫して開示するだけ」で、顧客満足度があがり、リピート促進につながるかもしれません。
「ラジオ体操のスタンプ」みたいなものですね。
ただ、実店舗の「よくあるスタンプカード」や薬局の「おくすり手帳」は、もらっても別に嬉しくありません。読書通帳はちょっと嬉しい。この違いが大切です。
コレクション収集に通じる「ためる楽しさ」
おそらく、単に履歴というだけでなく、何か「溜まる楽しさ」が演出できるといいんでしょうね。
例えば「ラーメン通帳」みたいなものがあるとして、「あなたが今までに食べた麺を繋げると、XXキロメートル相当、東京から大阪まで行ける距離です」という記録がわかったりすると、結構、面白いと思うんです。
商品への興味だけでなく「貯めること自体が楽しい」という状態って、リピート促進において、すごく面白い観点だと思いませんか。
アイディア次第で、いくらでも施策が広がる
通帳は紙ですが、必ずしも紙である必要はないはずです。スマホゲームで溜まる実績はバーチャルなものですが、十分お客さんを引きつけていますよね。
みなさんが普段接している商材では、どんな記録が作れそうでしょうか?
頻繁にリピートされる商材向きだとは思いますが、アイデア次第でいろいろ出来そうな気がします。いろいろ考えると、リピート促進のヒントが浮かんできそうですね。
PS
「アイデアは浮かんだけど、なかなか実行できない」「色んな施策を試したけどリピート獲得に苦戦している」などという方は、弊社のコンサルタントがお力になれるかもしれません。ひとりひとりのお店の状況に合わせて、「極めて具体的に」考え方とやり方をご提案します。以下のページからぜひお気軽にご連絡ください。
この記事を書いた人

- TSUTAYAにて、リアル店舗の新規出店業務に携わる。マーケティングからコンセプト立案、在庫調達、売場作成まで幅広く経験。2000坪の大型店、海外、図書館内出店まで、手掛けた店舗は120を超える。楽天市場の超ヘビーユーザーでもあり、豊富な事例知識を使った提案に強みを持つ。映画の目利きに自信あり。