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2018年のEC業界を振り返る&人気記事17本まとめ

こんにちは、坂本です。

2018年も終わりですね。お疲れ様でした。今年は、特に色々大きな動きがありました。そこで今回は、1年を振り返りつつ、来年以降の展望について書いてみます。

まず、今年よく読まれた記事を紹介します。それを踏まえて、今後何が起こるのか、それを受けて、我々はどうすればいいのか。ネガティブな話も多いんですが、そこから目を背けずに、「今後の方向性」を考えてみます。

はじめに

ECが変わった

今年は、「3年前の予測が現実化した」年だと感じます。

私、3年近く前に、こういう「EC業界の予測記事」を書きました。かなりバズりました。

この記事の要点は、「日用品などの単純物販ECは大手に制圧される」「中小事業者は、『配給型EC』で暮らす消費者に対して『新しい選択肢』を提案しよう」「大手同士でもつぶし合っているから彼らも大変。中小は賢く立ち回ろう」といったところです。まだ読んでない人は是非お読み下さい。

この記事に書いた通りの展開になっていると思います。スマートスピーカーも出てきましたしね。キングダムは85巻までいかないと思いますが、それ以外は割と合っているのではないかと。シビアな話ではあるので余り嬉しくありませんが。。

弊社ブログ記事について

この記事では、まず「2018年に読まれた弊社ブログ記事の紹介」をします。

俯瞰して見ると、今年は、EC事業の「環境変化」と、それを踏まえて「どう対応していくか」という、二種類の話が多いようです。

まず、前者(環境変化)について。何と言っても送料の値上げですね!物流費が上がると何でも値上がりしますから、今後なんでもコストアップしていく方向です。送料値上げ対策の記事が大変好評でした。あと、楽天出店者に関しては、楽天の新方針が・・本当に色々と大変です。詳しくは後述しますが、今は特に「商品画像ガイドライン対策」の記事がお勧めです。

後者(環境変化への対応)について。「価格競争の避け方」「仕事の進め方」についての記事が好評でした。多くのネットショップから「昨対割れが止まらない」「価格競争が終わらない」といった話を伺います。残念ながら今後もこのままなので、新しい体制を作る必要があります。

後ほど、そんな記事を色々紹介します。

今後の展望について

ブログ記事の後、今後の展望について書きます。

最近厳しい話が多いですが、希望もあります。ちょうど今日話した弊社のクライアントさん(×2)が、「これからの時代」に適応した形だったので、来年がとても楽しみでした!後ほど、事例として少しご紹介します。

あと今回掘り下げてご紹介したいのは、「ECモール各社の思惑」です。前述の「これからEC」の記事に出てくる「大手同士の殴り合い」の背景について。これが来年以降のECにも影響を与えていくはずです。

これについても、詳しくは後ほど。

ブログの振り返り

さて、まずは今年の弊社ブログについて振り返ります。「必読」と書いてある記事は特にお勧めです!

環境変化について

今年注目されたニュース解説記事です。送料問題と楽天系が中心です。

送料問題

楽天規約問題

今年は楽天系の動きが激しかったので、当社でも分析記事が多くなりました。

新しい環境への適応

ここからは、今年好評だったノウハウ記事について紹介します。

一般論として、市場の成長期は、多少粗くてもガンガン売るのが良い。でも成熟期においては、緻密さが求められます。「定着した考え方・やりかた」にこそ見直すべきポイントがあります。当たり前を見直してみましょう。

新しい販促方法

販促のやりかたは特に、「定番施策を疑う」と、沢山ヒントが見つかりますよ。

新しい考え方

成熟期は工夫が大事。自分は、あの人みたいにフル回転で働けない・・人材も資本も気合いも足りない・・という方こそ、「工夫」してみましょう。というお話が人気でした。

身軽になろう

お客さんに誠心誠意の滅私奉公、で「ひとりブラック企業」になっていませんか。業務を工夫して、少しラクになってみましょう。という提案をしました。

以上、今年よく読まれたブログ記事の紹介でした。

講演も沢山しました

長くなるので割愛しますが、講演も色々やりました!全国あちこちにお呼び頂きました。弊社の教室を使った開催も増えました。企業に呼ばれて研修講師もしました。特に、7月にシルバーバレット高木さんと一緒にやった講演@和歌山は、(自分が)凄く面白かった!あの「実行力の裏側」を聞けたのはとても勉強になりました。

今後の展望

ここからは、今後の展望について語ります。

「好調なクライアント」の話

今日、ちょうどついさっき、クライアントさん2社と長話をする機会がありました。せっかくなので「今年を振り返ってみてどうでしたか?」という話をしました。どちらも好調で、明るい様子だったので、非常に嬉しく思いました。

このお二人の話が、今後のヒントになりそうなので、少し紹介します。

「ECをテコにする」展開

お二人のうち、片方はメーカー型で、もう片方は仕入れ型です。どちらも社長が自ら現場でバリバリやっている会社です。で、好調の要因は、両方とも、EC事業そのものよりも「ECをテコにした展開」だと思いました。

前者の方は、卸が好調。ECの実績を元に、大手との協業が決まり、大手との協業実績によって卸の展開がうまくいっている様子(実はこの「わらしべ長者」パターンで成功しているクライアントは他にもいらっしゃいます)。
その成功には「裏側」の改善も効いています。この方は凄く企画の才能があるんですが、昔は「業務」でパンク気味でした。何年か前から外注活用を工夫して業務を切出し、いまはとても上手く回っています。

後者の方は、ECの実績を元に、メディアでの露出が捗りました。当初はポジションの珍しさで露出したように思いますが、今後はインフルエンサー化していきそうです。収支としては、商品ラインナップの絞り込みや広告削減による減収増益(売上は減ったが利益が増えた)です。このパターンも今年多かったなあ。。
こちらの「裏側」としては、チーム化、それに伴う社長の身軽化です。こちらも社長さんの才能が凄いので、来年から益々発揮されていきそうな予感です。

メーカーは直販+卸、小売店はインフルエンサー化という展開ですね。まるで作った話のように鮮やかな対比になっていますが、ホントに実話ですw たまたま今日お話したお二人を例に挙げましたが、他にも似た成功パターンをいくつかお見かけしています。

多モール展開の善し悪し

これら2つのお店は、どちらも「元々は」楽天を中心とするネットショップでした。今年、楽天での業績は横ばいか下落くらいですね。一方、販路としてヤフーやアマゾンが伸びています。そんな状態の方は結構多いんじゃないかと思います。

じゃあ今後はアマゾンが活路なのか?違うと思います。今売れているのは「需要に対して現時点で供給側のライバルが少ない(=需給ギャップ)」という状況に伴う「一時的なボーナス」のはずです。EC事業のコストが高くなっている上に楽天が売りづらいですから、伸びてくれるのは助かるし、「ボーナス」は有り難く受け取ると良いと思います。

が、「今伸びているモールで一時的によく売れる」のは、短期的な現象であって、長期的な成長資産ではありません。成長資産とは何か?それこそが、前述の「テコにできる何か」を作ることです。この重要度は、お菓子とご飯くらい違います。お菓子ばかり食べていたら大きくなれません!実際おふたりとも、どのモールが調子が良いかはやはり気になるんですが、成長資産のほうをより重視しています。

利益よりも大事なこと

売上よりも、利益よりも大事なことがあります。

競争に巻き込まれて売上右肩下がりで心配なお店と、テコが効いて調子がいい店と、違いについてみてみると・・やはり「その店で買う必然性」が影響しているように思います。

モノを売る仕事は、「競争が激しくない市場を上手に見つけてなるべく高値で売る」つまり、商品の需給バランスの見極めが大切です。が、こういう「せどり」的な商売はどんどん難しくなってますよね。だから、着目すべきは、モノの需給バランスよりも、「店としての存在意義」だと考えます。

今の時代、店舗というものは、常にお客さんから「頭の中でアマゾンと比較されている」と思うのがいいかなと。「この店を通して買う方がアマゾンより買いやすいかなぁ?」と自問している状態。具体的には・・例えば・・と書きかけたんですが、もうちょっと温めて、続きはまた来年書きます。難しくて重要なテーマなので下手に書けない・・

足回りも大切に

前述の2事例では、どちらも「裏側」の話を強調しました。

「店舗の独自性を作る」なんて言うのは簡単ですが、その裏側では地道なトライアンドエラーもあるし、それ以前に従来からやっている商売の実務もやらないといけません。多くのEC事業者において、1日の業務を俯瞰するとバックヤード系が圧倒的に多く、「攻めの仕事」に避ける時間は少ないようです。

社長がどんな凄いビジョンを持っていても、身軽でないと何も出来ません。そのためには、「業務の移管」が必要です。移管する相手は外注だったり社員だったりで、それぞれ方法論があります。どちらにも共通しているのは、「最初は面倒」「自分でやった方がラク」という点です。そこを諦めないで工夫して頑張っていると、どこかで身軽化します。

ビジョナリーな人ほど、日常業務が「足かせ」になるようです。これはもう間違いない。ぬかるみに足を取られて進まない・・という気持ちになっている人も多いと思います。前述の人もまさにそんな時期がありましたが、それぞれに取組み、乗り越えて、今の状況に至っています。なので、足回りも大切にしましょう。

モール側の思惑

前述の記事「これからEC」に出てくる「大手同士の殴り合い」についてちょっと書きます。中小と違う「巨人の世界」での話ですが、我々の仕事にも確実に影響しているので、読んで下さい。

要は、いまはECというよりも「経済圏」の争いになっている。「経済圏を構築するために、ECを抑える」ことが、ひとつの要素になってきたように思います。

好きなだけ現金を印刷する方法

例えばあなたがある会社の社長で、「ペリカ」という自社ポイントを発行したとします。「5000ペリカ使うと、コレと交換できます」。これは単にポイントです。でも、ペリカで交換できるものが増えれば増えるほど、「ペリカ」は通貨っぽい存在になります。懐かしのベルマークみたいに「交換対象が少ない」場合は単なるポイントですが、交換可能な商品が増えれば増えるほど、通貨っぽくなってきます

つまり、発行した自社ポイントが「通貨」になるためには、自社ポイントが幅広い商品と交換できなければいけません。そこで使えるのが、「自社ポイントを使って何千万種類もの商品と交換できる」ECショッピングモールという存在です。これさえあれば、お客さんは「ポイント」が通貨に見えてきます。そう見立てると、ECモールは、「ポイントを通貨化するために必要な装置」です。

このペリカを使った「経済圏戦略」を採ってきたのが、帝愛・・じゃなくて楽天です。我々もペリカを発行したいと思った事業者は、モールの「出店者」に目を付けます。楽天は、経済圏を作る過程で大勢のEC事業者を育ててくれました。後発モールとしては、「楽天より安い」などとアピールして、EC 事業者を自モールに「コピペ出店」させれば、自社が発行するポイントを「どんな商品とでも交換できる」通貨にできます。かつての楽天よりも効率的に。

というわけで、ECモールを作ると、自社発行ポイントを「お金」にすることが出来る。そして、それを使ってマーケティングできる。ECモールはそれ自体でも事業なんですけど、企業グループの中にECモールを置く=自社ポイントを現金化できるようにするメリットが結構大きいんだろうなーと思います。

※そういえばエライ人が携帯料金を値下げしろって言ってますから、携帯キャリアはこれから通信料だけでなく顧客データベースを活かしたポイント経済圏で稼ぎたいのかも。あと、来年から電子決済が広まると、現金がむしろポイントみたいになっていって、現金とポイントがお互いに近づいていきそうな気がします。

※帝愛グループによるペリカ経済圏については「賭博破戒録カイジ」という本で学ぶことが出来ます。

EC事業者はどうするのか

で、ポイントを通貨にするためには、「換金装置」としての店舗を沢山誘致する必要がありますよね。だから出店料を安くしたり、モール側負担でポイントつけたりして、それをフックに誘致します。

といってもモールと店だけあってもダメで、実際にお客さんに買ってもらわないといけない。そこで、お客さん側にもポイントをばらまきます。でも自社ポイントを配る行為は、自社モールでのリピート促進にも繋がりますから大丈夫(よくできてるなあ)。だから、新規モールは成長過程でポイントを沢山発行してくれるようです。

ちなみにこのブログでは、5年前、Yahoo!ショッピングの無料化が発表された直後に予測記事を出してまして「店を誘致しただけではダメで集客が必要なのでは」と書いてました。実際、最初はなかなか売れなかったようですが、ポイントをどんどん配ることで、成長軌道に載せていきました。

が、しかし。店舗はそれをあてにしてはいけません。

需給ギャップに伴うボーナス売上や「ポイントじゃぶじゃぶ」は適宜活用しつつも、そっち方面にばかり頭を使わずに「自社の成長資産」の構築にこそ頭を使うべきなのではと考えます。モール側の事情に引っ張られないことが大切ではないかなと。

最後に

うーん久々に書いたら色々溜まってて長くなりましたw
でもまだ言いたいことは色々あるので来年書きます。

まとめ

だいたいこんな話でした。

  • 環境が変わりました
    • 「これからEC」の世界が実現しつつある
    • コストアップは続くので、収支のドンブリ勘定は危険。計算して備えよう
    • 従来の定番施策や「~しなければいけない」を脇に一旦置いて考えよう
  • 単純物販以外を考えよう
    • ECの実績をテコに、次の展開を考えてみよう
    • 独自性以前にまず「裏側」を整える。業務を移管して身軽になろう
    • お客さんから『アマゾンと比べられている』と考えてみよう
  • モール各社にも事情があります
    • モール側の事情に振り回されすぎないようにしよう
    • 目先の売上もいいけど、自らの「成長資産」を作っていこう

昔は戦術・・コピーライティングやメールマーケティングや広告活用や検索対策が上手なら良かったんですが、色々難しい時代になりましたねえ。

お客さんを観察するのが何より大切、という点は変わらないと思いますが、コストアップや増税や人材不足やポイントじゃぶじゃぶなどのノイズが沢山発生しますからね。大事なところから目を離さないよう意識していきたいものです。

弊社は中小事業者をトータルで支援します

ちなみに、2018年2月、弊社は設立10周年を迎えました。

この記事にこんな事を書いています。以下抜粋


私たちは、次の10年で「新しい中小企業・新しい自営業」の発展に、大きく貢献していきます。

これから、大手のサービスによって、世の中が便利に効率化されていきます。それと同時に、人々は「別の選択肢」も求め続けるでしょう。なぜなら「豊かさ」とは、「選択肢の広さ」によってもたらされるからです。

そういった需要に応えるのが、以下の力を持つ「新しい中小事業者」です。

1: 情報が溢れかえり、長話を聞いてもらえない中で、魅力を伝える「伝達力」
2: 従来の手順に捉われず、社内体制をアップデートする「改善力」
3: 大手に埋もれず、かつ誰かの役に立つサービス/商品を生み出す「独自性」

この力を強化するパートナーとして、私たちは皆さんと並走していきます。

弊社は現在Eコマース分野の支援が中心ですが、今やあらゆる商取引にECやWebが関わっていることもあり、自社のテーマを、EC支援というより、(EC・販促を中心とした)中小事業者支援に設定しました。既に、このような方向でのご相談や成功事例が増えてきています。販売だけでなく、考え方や足元から支援します。

ブログや講演でも、引き続き「新しい中小事業者」のための発信を加速していきますので、ぜひご覧ください。これからもよろしくお願いします!


ということで、弊社は来年も中小事業者の支援をミッションとして、販売だけではなく体制構築の支援もテーマとして、お役に立てるよう頑張る所存です。

来年も宜しくお願いします。
良いお年をお迎え下さい!

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PS
弊社コンサルティングのご依頼は、今年1年ずっと行列になっていました。ありがとうございます。お待たせしてすいません。今だと来年3月開始が最短です(残3枠くらい)。ちなみに、サービス名は未だ「楽天コンサルティング」ですが、、既に「楽天外の話題」が中心です。UI改善・リポジショニング・値上げ・コストダウン・業務整理・効率化・組織化などなど。

「最優先の打ち手」は事業者によって違いますが、基本的に、成熟期の市場では、売上UP策よりもコストダウンや値上げ施策の方が上手くいくというのが、経営の鉄板セオリーです。ネットショップの人は「モールSEOとセールイベントが大好き」という方がまだ多いですが、切り替えた方がいいかなと。

そんな感じで、利益と「社長の身軽さ」を捻出しながら、中長期の成長戦略(テコ)を探る・・という手順で進めます。地味でストイックで、耳障りの良い話は少ないですが、自分/自社を変えたい方のお手伝いをしたく考えています。

ご相談は無料なので、興味のある方はお声がけください!
https://www.commerce-design.net/r-consulting/

カテゴリー: ECの未来

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