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【楽天ペイ第三弾】導入後「ここが困る!」の声から考えた、問題の具体例と解決策

「楽天ペイ(楽天市場決済)」の導入が進んできました。この6月に切り替え予定となるお店も多いらしく、「全店舗の決済を楽天ペイに切り替える」という楽天の計画も、そろそろ佳境に差し掛かっているようですね。

ただ、既に切り替え済みのお店からは、楽天ペイの仕組みの中では、決済処理に関して、店側で対応できないことが出てくるという話が聞こえてきました。場合によっては、実際にお客さんとのトラブルに発展する事態も起きているとのこと。新しい仕組み(楽天ペイ)に合わせて、従来の顧客対応のやり方も変える必要があるのですが、皆さんそこに悩みながら対応しています。

このブログ記事は、こうした「楽天ペイ導入後、店舗で発生するよくあるトラブル」をピックアップし、対応方針を考えてみたいと思います。

  • これから楽天ペイに切り替わる方
  • 既に導入は済んでいるが、対応方針に絶賛悩み中の方

これらの方は、ぜひお読みいただき、対応方針を決める際の参考にしていただけると幸いです。

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楽天ペイに切り替わると、店に何が起きる?

まずは、「楽天ペイ」の詳細を把握していない方へ向けて、楽天ペイが店舗運営にどのような変化をもたらすか、簡単におさらいします。

それから、楽天ペイに切り替えた店舗で実際に起きている問題をお話します。

(詳しくない人向け)「楽天ペイ」って何?

楽天ペイとは何か、知らない方に向けてざっくり説明すると、

楽天全ショップで決済方法を統一し、対応クオリティの均質化のために、楽天市場が決済業務を代行する決済システム(仕組み)のことです。

店舗によって開始時期は異なりますが、最終的には全店舗で導入されます。

楽天ペイの概要と切替え対応手順については、これまで当ブログでも2回に渡り詳しい情報を書いています。それぞれの情報が必要な方は、こちらの記事をお読みください。

>>【第一弾】楽天ペイの概要&店に起こる3つの影響
>>【第二弾】楽天ペイ切り替え時準備時に、店舗が注意する点

実際に起きている問題

「決済業務を楽天市場で代行してもらえる」と聞くと、店舗側の手間がカットされて助かりそうなものですが、楽天店長に聞くと、実際は便利な面ばかりではないようです。

これまでは各店舗の采配で、独自に工夫していたような顧客対応のフローにおいて、融通が利かなくなってしまった部分も多いようで・・・導入済の店舗さん皆、苦悩しながら運用しています。

現時点での楽天ペイシステムは、店舗側にとって、使いづらい点、不明点が少なくないようです。もちろん、「まだ始まったばかり」なので、今後運用しながら改善が進むことに期待です。

現状、特に楽天ペイの仕組みの中で困るのは、下記2点のようです。

  • お客さんの済処理状況を店側で把握できない
  • 店側で決済方法の変更ができない

お客さんの決済状況を把握できない

例えば、決済に関する全てのやりとりが「お客さんと楽天市場間」で行われるようになるので、店舗側では決済にまつわる詳細を把握することができません。店舗側で把握できるのは「決済が完了したか/していないか」というステータスのみとなります。

ステータスは、「楽天処理中(未決済)」と「発送待ち(決済済)」のみの表示になります。

(「楽天処理中」であれば未決済。「発送待ち」となれば決済済。)

スムーズに決済が進むケースでは良いのですが、厄介なのは、支払いに際して何らかのイレギュラーが起きた場合でも、店舗運営者に詳細情報が降りてこないという点です。(詳しくは後述)

お客さんの多くは、何か質問があった場合、購入店舗へ質問や連絡を寄越すでしょうが、決済まわりの質問には店舗側では答えられません・・・

店舗側で決済方法の変更ができない

また、楽天ペイの仕組み上、店舗側で決済方法を変更することが出来なくなります。決済方法の変更をするには、1回その注文をキャンセルし、お客さんに改めて再注文してもらわないとなりません。

お客さんには「店のサービス低下」と勘違いされるかも

店舗としては、今までの顧客決済対応が一新される大きな変化ですが、残念ながら、これらの仕組みを細かく理解しているお客さんはそうはいません。楽天ショップ運営者、特に今までお客さんに対してきめ細やかに臨機応変に対応してきたお店ほど、その「サービス」ができなくなるのです。つまり、事情を知らないお客さんの目には「店のサービスが悪くなった」と映ってしまうことになります。

例えば、「前は銀振にすぐ変えてくれたのに、なんで今回はできないの!」といったように、以前できたことができなくなっていることで、お客さんを困惑させるシーンが増えるでしょう。クレームトラブルにも発展しかねません。なので、お客さんを困惑させ、店側が不満を持たれないよう、楽天側の問い合わせ窓口の情報をしっかり伝えるなどが必須です。

新しい顧客対応フローが必要になる

こうした現場使用者の使いづらさの声を受けて、楽天ペイの仕組みも、これからきっと進化していくはず・・・とはいえ。それまでの間は、現行の「楽天ペイ」の仕組みに合わせた運用を考えていかないといけません。仕組みが変わっているのに、以前と同じ対応を取りつづけようと頑張るのは、ひずみや無茶を生み出しますから、既存のやり方に囚われず、状況に即した最適化を考えていくのが大事ではないでしょうか。

そこで、楽天ペイシリーズ「第三弾」の本ブログでは、楽天ペイに切り替え後のネットショップ運営現場で湧いてきている「旧来の運用ができず、顧客対応に支障が出る部分」について、いくつか事例を紹介しながら、対応方針を考えてみたいと思います。

RMS上ので実作業の工夫も出来ます

本ブログでは、楽天ペイ導入時の「顧客対応の問題」に絞って検討していきますが、それ以外にも「RMSの楽天ペイ管理システムが使いづらい」という声も多く聞きます。

こちらへの対策については、対応の工夫を案内しているサイトがあるので、ご紹介します。
>>楽天ペイ(RMS)で効率的に受注管理するには?
[参考]株式会社アイブレイン:佐藤さん、掲載許可ありがとうございます!

楽天ペイによる問題への対策は?

現在のペイに切り替えたことによって、実際の顧客対応現場で色々な問題が起きていることを、弊社でも見聞きしています。具体的なケースを元に、店側で取るべき対策を考えてみました。

問題1:お客さんの決済処理状況が分からない

先ほども書いたように、楽天ペイを導入すると、決済のやりとりは全て、「お客さんと楽天市場」の間で行われます。なにかトラブル等が起こっていたとしても、店へは詳細情報がおりてきません。(店舗運営者が把握できる決済の進行情報は「注文ステータス」のみ。)以前は、店舗自身で決済処理をしていたので、お客さんの状況は把握できていたのですが・・・

イレギュラーを察知できない

すると起こるのが、お客さんの決済進行状況のブラックボックス化です。

スムーズに決済が進むなら良いんです。ですが困るのは、なにかイレギュラーが発生してしまったとき!!

例えば、「前払い」を選んだお客さんが「名義違いで銀行振込した」という場合も、上述の通り、店側では察知ができません。楽天市場での処理は「注文者と振込者名義が一致したとき」のみ、入金済とみなされる仕様です。

これでは高確率でクレームに発展するでしょうね。。お客さんとしては、期日通り入金したはずなのに、いつまでも注文商品が発送されないわけですから。

店舗側はこうしたイレギュラーな事態が起きていることを知る術が無く、お客さんの問い合わせを受けてから初めて気づき、楽天に調査依頼を出してやっと確認が取れます。

その他にも、

  • 振込者名が不明な入金があった場合
  • 支払い期日が切れてキャンセルとなった後に、支払いがあった場合

なども要注意。

※知り合いの楽天店長に以前聞いた話なので、現在の仕組みと違っていたらすみません。

お客さんを「たらい回し」にしてしまう恐れが

決算に関する情報の連絡や問合せがあった場合、店舗側でできる対応は「楽天市場のサポート窓口を案内する」のみ

また、決済に関わる情報を店舗側で把握できないため、もしお客さんが購入した店舗に、「決済に関する情報」の質問や確認連絡をしたとしても、店舗側でできる対応は「楽天市場のサポート窓口を案内する」のみです。

お客さん自身に楽天へ連絡してもらうように案内をしないといけません。「決済周りの質問は、申し訳ないんだけど、楽天市場のお客様サポートセンターへ聞いてください」と。

これって、お客さんにとっては「たらい回しにされている」状態ですよね。店舗運営者としても、自店で購入してくれたお客さんからの質問に答えられないというのは、残念でもあります。

問題1の対策

こうしたトラブルに関してできる対応といえば、(A)予めお客さんにアナウンスしておくこと(B)楽天へ逐一状況確認を取ること に尽きます。

Aについて

お客さんに対して「たらい回しされた」と悪印象を持たれないように、確実に楽天サポートセンターへ連絡してもらえるように、しっかりアナウンスするということでしょう。

「もしも注文者と違う名前で入金をしたら、楽天市場のお客様サポートセンターへ連絡してください。そうしないといつまでも商品が届きません!」
こういう案内を、お客さんが目にするところに、しっかり書いておくことが大事になります。

アナウンスの場所は、下記のようなお客さんが目に留めるところが良いと思います。

例)
注文後に送るメール内/電話番号やメールアドレスの近く/FAQ/商品ページ内 など
Bについて

いつまでも「楽天処理中」からステータスが変わらない注文は、楽天へ状況確認を取っていくこと。また、(名義不明など)迷子の入金がないかの確認を取るのをルーチン化するのも有効かもしれません。

決済処理でイレギュラーが発生している場合、楽天側から詳細な通知は下りてきませんが、店舗側から問い合わせると調査してもらえるらしいので・・・こまめに確認するのが良いかと思います。

問題2:決済方法変更が店側で出来ない

また、現在のペイの仕様だと、決済方法の変更が店側でできません。もしも決済方法の変更が起こる場合には、一旦その注文をキャンセルし、お客さんに再注文してもらうことになります。

顧客離れや売上ロスを招く

これって・・・顧客離れに直結しますよね。。お客さんにとっては、「再注文なんて面倒臭い。だったらいらないや」となって、売上ロスに繋がることも少なくはないはず。

売上機会ロスばかりでなく、お客さんとのトラブルに発展しかねません。

「えっ?ふつう通販では、支払い方法の変更ってしてもらえますよね?」
「申し訳ありません。楽天市場だけは、できないんです・・・」
こうしたやり取りが発生するわけです。

これまでネットショップでお買い物し慣れているお客さんほど、「購入店舗で注文内容を変更できないって、一体どういうことなの?理解できないんだけど!」と憤慨される可能性もあるでしょう。お客さんにとっては、店側で起きている楽天ペイの弊害を、知る由もありませんから・・・

ギフトやメール便注文が多い場合は要注意

なお、とりわけて注意が必要なのは、「ギフト」や「メール便」の割合が高い店の場合です。なぜかと言うと、本来対応していない「代引き」注文が、お客さんの注文ミスで入ってしまうといった、決済方法変更が発生しやすいからです。

例えば、ギフトなのに「うっかり代引きで購入されること」、ままありますよね。このまま発送してしまうと、プレゼント代金を贈り先に支払わせることになるので、ギフトが台無しです。なので、こういうケースでは一般的には、店側が機転を利かせて、支払い方法の変更を申し出ると思います。

こうしたケースにおいて、以前は、支払い方法の変更が店側で行えたので、「決済方法を振込か後払いに変更しますね」と、お客さんに変更の承諾さえ得られれば、そのまま注文を受けられました。

しかし楽天ペイでは、こうした店側での支払い方法の変更が一切行えません。一度注文をキャンセルし、お客さん自身に再度購入してもらう必要がありますが・・・手間だと思われる確率は高そうです。

メール便なのに、代引き指定されてしまう場合も同様です。

問題2の対策

ここに対して出来る対策は、やはり「事前のアナウンスの強化」でしょう。

ただし、事前アナウンスだけでトラブルを防ぎきれないのであれば、「次の手」も検討するべきかもしれません。

もし代引きでトラブルが多いのであれば、従来と同様に継続するばかりが選択肢ではありません。「思い切ってやめてみる」という選択肢も、考えるだけは考えてみるのはありかもしれません。初めから決済方法の選択肢になければ、お客さんも間違えることはなくなります。実際に「代引き」をやめる決断をする店も増えてきているようです。

決済方法の選択肢は狭まるものの、お客さんとのいざこざを起こしづらいというメリットがあります。

注意

ただし、他店の判断を鵜呑みにし、条件反射的に「やめる」という判断をしてしまうのはよろしくありません。代引きを希望するお客さんは一定数いるはずで、他店が代引きを実施している中、自店だけが止め、サービス差が出来るということは、他の店にお客さんをもっていかれる可能性がありますよね。

ですので、目先の情報に振り回されずに、自店を取り巻く状況を俯瞰しながら、自分たちの振舞い方を考えていって欲しいと思います。

また、言わずもがなですが、サービス内容を減らす判断をする前に、「お客さんの注文ミスを未然に防ぐための案内が徹底されているか?」や「対応に見直せる余地はないか?」といった、出来ることをやりきれているかどうかは、必ずチェックし、対処を徹底してください。

おわりに

楽天ペイ切り替え前は普通にやっていたことが、ペイ切り替え後は、やりづらくなってしまった、という事例をお話しました。注文をキャンセルにせざるを得なかったり、お客さんとトラブルになってしまうことも・・・

ですが、ちょっと問題との向き合い方を変えてみてはどうでしょう?

店舗のサービスはそもそも、お客さんの満足度を高めるためのものであるはずです。判断に迷ったら、そこに立ち返るのが良いのかも知れません。

既存のやり方を貫くのではなく、新たな制約条件の中で、「お客さんの総合的な満足度」を判断軸に、自店でやることを柔軟に変化させていって欲しいなと思います。

今までのやり方にこだわった結果、サポート人員のリソースがそこに割かれてしまい、本来の接客レベルを保てず、顧客全体の満足度を落としてしまう事があったとしたら・・・誰もハッピーになりません。

また、楽天ペイに限らず、システムやルール変更(法律やモールのガイドライン改定なども)によって既存の方法が取れなくなるケースって、ネットショップでは様々あり、店舗運営に影響しますよね^^;
そうしたときも、「お客さんにとってのベストはなんだろう?」という目線を、判断軸にしてもらうと良いんじゃないかと思っています。

P.S.

事例の中で紹介した「代引をやめる」という提案は、いささか思い切った話ですが、こうした重大な判断に頭を抱えることってありますよね。そんな時に、個別になんでも相談できるのが、弊社コンサルサービスの特徴です。相談相手が必要な方は、以下のページをご覧ください。

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この記事を書いた人

味藤絵美子
有名EC企業にて、店舗の立ち上げから店長まで一連の運営業務を経験し、実績を重ねる。その後、食品メーカーに転職、衰退した人気店の建て直しに尽力。2年間でアクセス数4倍、転換率2倍とし、再成長させる。メーカー型、仕入れ型、大規模、小規模共に経験している守備範囲の広さが強み。ネットショッピングが大好きで、女性ならではの柔らかい物腰の中に、鋭いお客目線が光る。

このブログについて

中小ネットショップ専門のコンサルティングを行う「コマースデザイン株式会社」の社員ブログです。

値引きや広告に頼らない販促施策を中心に、小さな会社や1人事業のための業務改善・組織運営術など、経営全般にわたって支援をしています。

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