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ネットショップは「ヤマトのメール便廃止」にどう対応すべきか、まとめました。

こんにちは。コンサルタントの味藤です。

今日のテーマは、クロネコメール便廃止と、 「後継サービスはどうなのか?」「ネットショップ側はどうすべきか?」「今後どうなるか?」についてです。

メール便廃止は以前から気配があったものの、 発表~切り替えのタイミングが急だったため、混乱している方も多いのではないでしょうか。

情報が錯綜していますが、少しでも状況把握しやすいよう、 ヤマトより発表された新サービスの情報をこちらでまとめ、ネットショップの打ち手を考えてみました。

メール便廃止の状況まとめ

現行のメール便はどうなっていて、後継サービス(2015年4月開始)は、どう変わるのか。
まずは状況を整理します。

クロネコメール便が廃止になった経緯

2015/1/22、ヤマトから「3月末でクロネコメール便廃止」の告知がありました。
平成27年3月31日の受付分をもって、クロネコメール便を廃止(ヤマト運輸)

メール便は安価なサービスだったため、「廃止」は店側にとってかなり痛手ですよね。

ヤマトがメール便を廃止する理由として「信書問題(※注)」を挙げていますが…。
私は、本当の目的は「運賃を適正価格へ引き上げ、利益を確保することではないか」と考えています。

これまでのメール便の価格(A4サイズを80円で全国配送)では、やはり割に合わなかったのではないでしょうか。

※注:「信書問題」についてご存じない方は、こちらをどうぞ。

メール便の意義

ご存じない方のために、ヤマトのメール便について補足します。
この「メール便」は、多くのネットショップで使われてきました。

よく使われている手法が、店舗側でメール便運賃82円を負担する「メール便送料無料」

「低単価、しかも送料無料」なので、お客さんからすると凄く手の出しやすい価格になり、ヒキが強いです。お試し商品と組み合わせて、新規獲得に活用するお店も多いですね。

現行の「クロネコメール便」のサービス内容

やはり、「82円」という安さが最大の魅力。
また、「個人利用もOK」という受け口の広さが、使い勝手が良くて人気でした。

※「2015年3月31日で終了」となっていますが、今後「クロネコDM便」を契約する方の場合は、4月以降も、料金の切替に一定の移行期間があるようです。
このあたりも、どの程度まで旧契約価格が適用されるのか、確認しておきたいですね。

ヤマトの「後継サービス」のサービス内容

クロネコヤマトがメール便代替商品として打ち出した「3つの新サービス」の概要を、ざくっとまとめました。
いずれも追跡機能は備えているため、安心してネットショップで使えそうです。

ただし、「クロネコDM便」は、紙類以外の商品発送には使えないそう。
したがって、実質ネットショップで使えるのは「ネコポス」でしょう。

「ネコポス」は出荷実績に基づき運賃交渉をするようですが、クロネコメール便と比較すると、値上がりは避けられなさそうですね…。

※「クロネコDM便」と「ネコポス」は、事前契約が必要なのでお忘れなく!

※宅急便コンパクトでは、3パターンの割引制度あり。
[1]クロネコメンバー割:最大15%割引
[2]デジタル割:店頭端末「ネコピット」で発行した送り状の利用で、1個につき50円減額
[3]持込割:持込の場合、1個につき100円減額

※それぞれの詳細は、クロネコヤマトの公式案内をご確認ください。

ネットショップは、メール便廃止にどう対応する?

クロネコメール便廃止を受け、ネットショップ側で検討すべきことを考えてみました。
対処のポイントは3つです。

(1)他社サービスを検討する

佐川や郵政など、他社のサービスも検討しましょう。
参考になればと思い、ヤマトメール便に替わる他社サービスを調べてみました。
いずれもヤマト代替サービスより安価ですが、貨物追跡が行えない(※)のがネックです。


※貨物追跡について:飛脚メール便の貨物追跡はWeb上は不可。佐川担当者によるバーコードでの追跡は可能。それぞれの詳細は、各社の公式案内をご確認ください。

※上記価格は、2015/3/11現在のもの。
これらのサービスも、ヤマトの値上げを受けて、変化していくと思われます。

後継サービス検討時の注意

実際にヤマトから乗り換える気はなくとも、ヤマトの後継サービスが4月1日より正常に稼働するかどうかも不確かですし、(保険の意味も兼ねて)他社サービスの契約&運用テストは行っておいた方がいいかもしれません。

[懸念点]
各社一斉に切り替えが起こり、4月以降、佐川や郵政の物流がパンクするのでは・・という不安も。そういえば、一昨年の「増税前の特需」の時には、遅配のクレームが相次いだと聞いています

(2)対応に悩んだら「他店を参考にする」

実際の「送料値上げ」「運送会社の切替え」「ページでの告知方法」などは、メール便の取扱が多そうな、大手ネットショップの対応を参考に、真似するのが良さそうです。

楽天内ショップの一例を調べましたので、これからどう対応していこうか考えるときの参考になれば幸いです。

楽天ショップの事例

※意図の読み違いなど、問題がありましたらご指摘ください^^;

※他にも、いろんな楽天ショップを見て回りましたが、この対応(メール便業者を書かない)をしているショップが一番多いようです。
これに倣い、現在「クロネコメール便」と明記している店舗も、運送会社の指定を消し、状況に応じて運送会社を使い分けるのが良いのでは?

(3)これを機に、店舗全体の利益を見直す

ヤマトのサービスが続投される場合は、運賃の値上げは確実ですが、他社運送会社でも、本件に乗じて、運賃引き上げなどの動きがあるかもしれません。

「メール便送料無料」対応の商品には、インパクトが大きいですよね。。値上げ分だけ、利益が削られてしまいます。

ですので、もちろん「値上げ」は考えなければなりませんが、これを単なる「送料問題」と見て場当たり的に対応するのではなく、むしろ「利益管理の問題」に見立てて、「根本的に考える」のが大切ではないでしょうか。

「送料の値上げ」「送料無料条件の引き上げ」という観点に留まらず、これをきっかけに、「価格改定」や「内容量の見直し」などへも踏み込めるのが理想です。

今後の想像

(ここからは私の主観で、好きに想像して書いています^^;)

そもそもクロネコメール便は安すぎた

これまでのメール便82円は、どう見積もっても割に合わなそうでしたよね。
そもそも、メール便については、単体で採算があわなかったとしても、「広告費」と割り切ってきたのかもしれません。(※想像です)

以前から個人的には安すぎるだろうと感じていました。(そして、オークション発送などで随分お世話になってきました。)

最近はドライバーの過酷な労働状況などが報じられることも多いですし、ドライバーの高齢化、若手の肉体労働離れなども関連しているかもしれません。

  1. 今後、ますますドライバーの確保が難しくなる
  2. それに加え、人件費高騰→財政難
  3. 利益確保のための体制見直し

・・という想像をしています。

ヤマトは大口向けにサービスシフト?

ヤマトはこれまで、CtoCを強みにして伸びた運送会社です。個人客相手のこまこまとした貨物も、サービス良く対応してきました。

今回の新サービス切り替えで、これまで個人客が、メール便82円で送ることができた荷物が箱代込で419円~となるわけです。そうすれば、個人客のヤマト離れが起こるであろうことは、容易に想像できます。

一方、上述した3サービスの仕様を見る限り、法人・個人事業者のみを対象とした「DM便」は最高164円と、多少は値上げ幅を抑えているようですし、やはり、個人客の対応を切り離したかったのではないでしょうか^^;

ヤマトブランドあってこその値上げ

クロネコヤマトは、時間指定に遅れたりだとか、ドライバーの態度が悪いなど言われがちな某社と比べると、圧倒的にサービスレベルが高く、「ヤマトに任せれば安心」というブランドを確立しているのではないでしょうか。

このタイミングで価格最適化に踏み切ったのは、値上げをしても、安心ブランドを選ぶ顧客もついており一気に顧客が離れることはない・・と想定してのことなのかも。

もしくは、日本郵政が積極的にCtoC分野の仕事を取り戻そうとしているので、「親方日の丸」には勝てないとみて、分野を変えてきたとか。。いずれにせよ、この方向が覆ることは無さそうです。

まとめ

以前から言われていることですが、中小ネットショップは、「送料の安さ」以外で、自店商品が選ばれる理由をますます明確に打ち出していく必要があります。
発送件数が多く、契約運賃を抑えられる大手に、価格面でつく差は埋められるものではありません。送料合戦では太刀打ちできなくなってしまいます。

また、ここのところ、増税や、為替変動による原料高騰、楽天の値上げなど、ネットショプの利益率を脅かす要素が増えています。

やりようはあるはず。考えるべきは、「自店舗の持っているリソース」をどう活かせるか、です。各々違うので、各々の店舗で勝ち方を考えていくことが必要です。

PS
弊社のコンサルティングでは、売上UP施策だけでなく、「利益管理」や「選ばれる理由を見つけるには」、「業務効率化」といった相談も承っています。「ショップ運営について誰かに相談したいなあ」と思っている方は、ぜひ私たちに相談してください!

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この記事を書いた人

味藤絵美子
有名EC企業にて、店舗の立ち上げから店長まで一連の運営業務を経験し、実績を重ねる。その後、食品メーカーに転職、衰退した人気店の建て直しに尽力。2年間でアクセス数4倍、転換率2倍とし、再成長させる。メーカー型、仕入れ型、大規模、小規模共に経験している守備範囲の広さが強み。ネットショッピングが大好きで、女性ならではの柔らかい物腰の中に、鋭いお客目線が光る。

このブログについて

中小ネットショップ専門のコンサルティングを行う「コマースデザイン株式会社」の社員ブログです。

値引きや広告に頼らない販促施策を中心に、小さな会社や1人事業のための業務改善・組織運営術など、経営全般にわたって支援をしています。

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