ECコンサル事例:売上UPと利益率UP、どっちが優先?答えはコレ!迷いが晴れて、やるべきことが明確に

とある食品ネットショップでの事例。お店の本業は飲食店です。並行してオリジナルの食品をネット販売しています。

運営上のテーマは、「広告やセールへの依存から脱出したい」そして「赤字体質を脱却し、安定した売上ベースをつくりたい」です。「利益率UP」「売上UP」の両方が課題なのですが、ここで問題が起こりました。

「利益率も売上UPもどっちも大切だし、どちらかに集中するとどちらかがおろそかになるし、そもそも忙しいし、迷ってしまって手が動かない。。」ということで、弊社へのコンサルのご依頼を頂きました。

日々の業務に流され、優先順位を見失う

大きいネットショップでない限り、ネットショップ運営は「少人数」もしくは「兼業」ですよね。

スタッフは少ないのに、悩みは多い。このお店の店長さんも同じで、日々の業務が忙しく、「あれもやらなきゃこれもやらなきゃ」とたくさんのことに取り組んでいたため、混乱してしまいました。「結局、何から手をつけるべきか迷って進めない」、という状況に陥ってしまったのです。

セオリーとしては「まず利益率UP」ですが、我々としては、これを押しつけることはしません。なぜなら、お店によって状況は違うからです。そこで、あえて「一旦手を止めて、状況を整理し、優先順位を判断する」ことにしました。

※ということで、クイズの正解は「まず状況整理」です。

店舗情報

業種
食品関連
コンサルティング継続期間
約1年
MEMO
実店舗と並行して、自社オリジナルの食品などを通信販売されているお店です。

整理ツールを使い「何から手を付けるべきか」整理

具体的には、頭の中で一生懸命考えるのではなく、まずは手を動かして、事実を洗い出して、見通しを良くすることを優先しました。

弊社の場合は、とある「情報整理ツール」を使います。今起こっている事実や懸念を書き出していくと、状況の見通しが良くなり、頭がすっきりして、物事をクリアに判断できるようになります。「考える前には手を動かす」のが重要です。

このお店の場合は、どうなったか。
「売上UP」「利益率UP」のどっちが優先か。

売上UP施策について整理すると、店舗ページは既にある程度作り込んでますし、検索対策もある程度してあります。だから、売上UP方面では「やればすぐ売れる」というほどの施策はなく、売上UPのために必要な仕事が多く、腰を据えて取り組む必要がありそう。という見通しが得られました。

一方、利益率UPは、まず『商品ごとの原価』をチェックしてもらいました。店としては「値上げ耐性」が高い商品が中心(値上げ耐性など価格改定方法については、こちらの記事を参照)だから、価格改定と相性は良さそう。

ただ、価格改定以前に、調べているうちに大きな問題が現れました。実は、利益率が低すぎる商品で、積極的に広告を出している状態だったのです(薄々気になってはいました・・)。儲からない上に、広告費がコストになっているので、これによって全体の利益率が下がっていたわけです!その流れで、広告効果もチェックして、効果が低めのものが色々でてきました。その他、「梱包資材の見直し」とか「配送会社の交渉」も改善余地がありました。これらも売上UPよりも手間は少なさそう。

だから、利益率UPのほうが急ぎ。まずは、広告を減らす。すぐ済みます。利益率が高まったあとのほうが、広告などの有料販促もやりやすくなりますから、売上UPは後で。結論が出ましたね。

ちなみに、上記のような「前提」は店ごとに違いますから、どっちを優先すべきかの判断も店ごとに変わります。

優先度が明確になり、迷いなく施策に着手

「この店の結論」はこちら。

  • 「早く広告削減などコスト見直しをして、利益率UPしよう!」
  • 「そして、スッキリした状態で、売上アップに取り組もう!」

まず「広告削減を中心とする利益率UP施策」を、早く終わらせるのが先決。そうすれば、売上UP施策がやりやすくなります。

大事なポイントは、「売上アップ施策はあとでいい、まずは利益」と割り切れたことで、優先すべき施策に集中できるようになった点です。

集中した状態であれば、迷いや不安が減るので、別人のように「行動量」が増えます。 「実行そのものに集中できる」ので、効果を早く実感できます。

この方も、優先順位が明確になったことにより、迷いなく各施策に取り組んで頂けるようになりました。少しずつ施策の成果も出てきているので、今後の成長が楽しみです。

優先順位と言いましたが、実際のところ、効果的なのは「後回し判断」です。「これはあとでも構わない」「これは今やらない方がいい」という判断ですね。

弊社コンサルティングでは、今回のように、売上アップ施策のご提案だけでなく、優先順位検討の支援、つまり、「店や会社の事情に付き合い、プロセスを一緒に考えて方針を決める」ということを重視しています。

値上げについては、考え方だけでなく、数字を使って適正価格を割り出すツールや、お客さんに案内する「価格改定のお知らせ」文面テンプレ、コンサルタントのチェック&アドバイスなども提供しています。

「一緒に考えるパートナー」として、荒波を乗り越えるお手伝いをしています。

クライアントからの声

(情報整理ツール)を使用しての感想ですが、急がしい時こそ必要だと思います。頭の整理になりますし、混乱してイライラすることも減り、仕事をこなせるのではないかと感じます。ドンピシャの提案ありがとうございます。

今回のように、御社は裏技的なノウハウではなく、自走できるような考え方や仕事の向き合い方なども提案頂き、ネットショップ運営の枠を超えたコンサルティングだと思います。

お付き合いをして約1年ですが、この先どんな風に変わっていくのだろうか?とワクワク感しかないです。楽しく仕事ができます。というのも、施策をやり抜くには大変なことが多いですが、やればやるだけ返ってきます。また、担当のコンサルタントさんは私が分かるように、また性格に合わせた伝え方をしてくれて、自社にとってはなくてはならない存在です。

あなたのための解決策もきっとある!

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お店によって、課題や解決策はそれぞれ異なります。下記のページでは、「御社の課題を特定し、どのような解決ができるか」についてご案内します。ぜひ見てみてください。