「全体像が見えないと、自分の業務も見えてこない」AIの使い手になって、販促業務の効率を高め続けています。|「EC運営ステップアップコース」卒業生インタビュー

コマースデザインでは、ECサイトの運営に携わる方々を対象とした「EC運営ステップアップコース」を開講しています。このコースは、ECの基礎から応用まで体系的に学べる内容となっており、多くの受講生の皆様にご参加いただいています。

今回は、株式会社ワイズフリーで販促業務を担当されている粟井さんと、同社の関社長にお話を伺いました。粟井さんは「業務に携わる上で、やっぱりEC全体像を知ることが必要」という気持ちから受講され、卒業後は、実務でAIを活用しながら業務効率アップを実現し続けています。研修を通じてEC業務の全体像を把握し、AI活用なども含めて実務に大きな変化をもたらした体験談をお聞きしました。ぜひ最後までお読みください。

※このEC研修では戦略・販促・分析・組織・効率化・AI活用など幅広いテーマを体系的に学べます。次回開催から助成金活用のご案内も開始しており、申請が通れば受講料の最大75%が助成されます。詳しくはこちらをご覧ください。
>>EC運営ステップアップコース

株式会社ワイズフリーについて

30代から50代の女性に向けた天然素材ナチュラル服「ecoloco(エコロコ)」
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出典:ecoloco(エコロコ)楽天市場店

川村:まず御社とお二人のご紹介をお願いします。

関社長:株式会社ワイズフリーは2008年に創業した会社で、「ecoloco(エコロコ)」という店舗を運営しています。30代から50代の女性をターゲットに、「本当に使える欲しい服」をテーマとしたナチュラルで着心地の良い天然素材のお洋服を提案しています。

川村:ecolocoの運営体制について教えてください。

関社長:当初はオークションからスタートし、2011年に楽天市場、2012年にYahoo!ショッピングに出店しました。現在は楽天市場とYahoo!ショッピングの2店舗で運営しています。「汗水たらして働かない」という方針を掲げて、効率的で持続可能な働き方を目指していまして、女性中心の組織で、各メンバーがスペシャリストとして専門性を発揮しながら、全体最適を意識した組織運営を行っています。

研修受講のきっかけ

表面的だったインプットからの脱却

川村:粟井さんが、弊社の研修を受けたいと思ったきっかけは何だったのでしょう?

粟井さん:去年1年間が、自分の中でインプットが足りないなってすごい思っていて。その辺にある情報を取っては出してみたいな感じで、表面的なところで動いていたなという感覚があったんです。なので、今年は何かを学ぶ年にしたいっていうのは思っていたんです。

(今年の)年明けぐらいに、御社の売上分析セミナー(※)に参加したときに、EC研修があるっていうのを知って、これはちょうどいいかもしれないなと思いました。全体を体系的に学べるっていうのが、性格的にもすごいあってる感じがして。簡単な、一部分だけのセミナーじゃなくって、ちゃんと流れを理解したいなと思って、考え始めました。

※売上分析セミナー:
「分析がニガテ」を撲滅する! 売れるヒントが見つかる「売上分析」セミナー(2025/ 1/28開催)

関社長:実は、創業時からコマースデザインさんのメルマガやブログはずっとお世話になっていて、社内でも紹介したりしていました。本※も読んでいたので、研修の内容が本の内容にも沿っていたので、ぜひ受講してもらいたいと思いました。

川村:ありがとうございます!長い間ブログなどをお役立ていただけていてうれしい限りです。

※本:弊社書籍「売れる!EC事業の経営・運営」

カスタマーから販促へ。適性を見抜いた社長の判断

「講演のまとめレポート」から見えた適性

川村:粟井さんの現在の担当業務についてお聞かせください。

粟井さん:私は現在販促業務を担当しています。以前はカスタマー業務をやっていたのですが、社長にお声がけいただいて異動しました。販促では数字を見たり、戦略を考えたりする業務が中心になっています。

川村:なるほど。CSから販促に転向されているんですね。関社長、粟井さんを販促業務へ抜擢された理由はなにかありますか?

関社長:正直、カスタマーにいるときは、普段あまり粟井とコミュニケーションをとる機会が少なくて。どうしても経営とCSだと距離が離れているのと、私はどっちかというとフロントの方の話に入ったり、商品の企画とかもあったりするので。

粟井を販促の方に配置転換したというきっかけは、「講演のまとめ」なんです。あるとき、粟井が受けた講演の内容をアウトプットして、報告書を出してくれたんです。それを読んだときに、よく書かれていて。うん。この人はカスタマーじゃなく販促に呼ばなければいけないみたいな、そういう感覚が湧いたんですよね。

粟井さん:以前楽天カンファレンスに参加させてもらった時に、元USJの森岡さん※の講演を聞いた時ですね。参加して得たことの感想を書いたんです。うちの会社はどっちかっていうと女性脳というか、感覚的なコミュニケーションに長けたスタッフが多くて。私は多分男性脳というか、分析したりするのが好きだったりするんですよ。何となく考え方とか、多分それがちょっと文章に表れて、関さんが読んだときに、ちょっといつもと違う感じするみたいな、アンテナに引っかかったのかなと思います。
※現 株式会社刀の森岡毅氏

川村:なるほど。いい話聞いたな、で終わりではなく、レポートとして提出して、それがロジカルだったんですね。

関社長:そうですね。読んだら「あ、販促に来てもらおう!」という感覚が降りてきたとしか言えないというか。何が理由かというのもちょっと表現しにくい感じだったんです。

「もっと早く来てもらえばよかった」 配置転換の成功

川村:それで、結果的に配置転換は成功だったということなんですね。

関社長:そうですね。販促業務っていうのは本当にとても、粟井の適性と合ってたのかなというふうには思います。受注/カスタマーも、入社から何年かやってたんですけど、今となるともっと早く来てもらっといたらよかったなっていう感じではありますね。

「全体像が見えないと、自分がやってることも見えてこない」

他社事例が聞ける貴重な機会「ここが一番有益でした」

川村:改めて研修を受けてみて、どうだったかという率直なご感想を聞かせていただけますか。

粟井さん:そうですね。ビデオ講座を自分のペースで受講できるので、個人的にはすごいやりやすかったですし、あと2週間に1回、対話会があるのも、ちゃんと他にも受けてる人いるんだっていうのを精神的に感じられて、モチベーションに繋がりました。

あとは、普段はどうしても他社さんの様子って知る機会がないので。「皆さん、こんなところで悩んでるんや」とか、「ここは一緒や、違うな」みたいなのが、知れるのはすごく有益でしたね。

粟井さん:あと、やっぱり社長とも話していたんですけど、学ぶカリキュラムの順番とかも、やっぱりちゃんと考えられてるんだよなっていうのが、すごくわかって。なるほど、こういう順番で学ぶのがいいなと思って、その辺からも勉強になりました。

「組織課題もリアルに感じられるように」理解の深化と社長も驚く内省力

粟井さん業務の流れや全体像が見えないと、自分がやってることの、いいとこ、悪いとこみたいなのも見えてこないと思うんですよね。この講座を受ける前よりもそういう視野が広くなったかなと思うので、そこはすごく良かったなと思っています。

関社長:もともと、本人が気づいた組織課題的な話もしてくれていたので、そもそもの理解はあったとは思うんですけど、やっぱり今回のセミナー受講を通して、それがもっと、リアルになったっていうような感じは見ていて思います。あと、研修でアウトプットしてくれた内容(研修で課題や学びを記入するマイレポート)を私も読ませてもらってますけども、研修のテーマに対しての内省力がすごいなと。学んでから、また新たに自分の頭に落とし込んで、自分なりにこうだ、ああだっていうふうに会社のことをちょっと客観視して振り返ってくれてるので、それを読んで、私も内省させてもらうっていうか、いい形に繋がったなっていうのはすごく思いますね。

「なんでですか?」を繰り返して身につけたAI活用術

対話会で掴んだAI活用のヒント

川村:粟井さんは、特にAI活用の回で、活用状況を発表してもらった時、チームの方たちが「こんなにすぐ使ってるんだ」と感心されていたのが印象的でした。

粟井さん:もともとAIを触っていたのもあるんですけど。AIの回の対話会で、皆さんと一緒にディスカッションしたときに、いろいろお話を伺えて、具体的にプロンプトがどうとか、そういうことだけじゃなくて、「こういう部分でAIって使っていたらいいんや」っていうヒントがすごいたくさんあったなって、自分では感じてます。

毎日欠かさず使っている!AIでの業務効率化の具体的成果

川村:なるほど。ずっと活用されていると伺いましたが、最近は特にどんなことにAIを使っていますか?

粟井さん:RPP広告の商品別の入札単価調整をするために、今週、先週の、ROASとか転換率をぱっと比較して、それぞれがどうだったか判定をしてくれるようなスクリプトを作って、スプレッドシートに入れて…という作業の手伝いをAIにやってもらっています。あとは、カスタムGPTで商品ページのURLを読ませたら、複合キーワードを提案してくれるっていうやつを作ったりとか。最近のメインは、スクリプトを作ってもらって作業を効率化できるようにという使い方が多いですね。

川村:既存のプロンプトだけでなく、その後に自分の業務としてやりたいことと、そのための指示ができるようになっているところがすごいと思います。

AIとの距離を縮めるコツ

川村:私たちは色々な方を見ていますが、AI活用についてはまだ実際、なかなかそこまでAIとの距離が縮められず、テンプレ通りのプロンプトを使ったり、対話で終わる…という方も多いです。そこで止まらずに距離を縮めていったコツって、粟井さんの中ではありますか?

粟井さん:多分ですけど、「なんでですか?」って、GPTにすごい聞いてたと思います。自分が思った答えじゃない回答が返ってきたときに、「なんで、あなたはこうやって返してきたの」っていうのを聞いて、その説明に対してまた会話していって・・・。「でも、それって私違うと思うんですけど、どう思いますか」みたいな会話が多分多かったんだと思います。回数が。

川村:なるほど。思っているのと違う答えだと、「違うな」と、こちらが諦めてしまうこともありますが、そこに対して対話を続けていたということなんですね。

粟井さん:そうですね。相手が人の場合は「ちょっと言いすぎかも」ということも気になりますが、GPTはその点気兼ねないので。素直にわからなかったら聞くようにしています。

川村:すごく理想的な使い方をされているなと思います!

粟井さん:ありがとうございます。触らない日はないという感じです。

関社長:AIやツールを、今すごくうまく使ってくれてます。今はまだ個人レベルでっていうか、その他のメンバーまでには浸透はしてないんですけれども、今後はどんどん社内でも共有して、業務の効率化っていうのを図っていけたらいいのかなっていうふうには思います。

「今やっている仕事を、ちょっと広げていきたい」という方におすすめ

「自分の立ち位置を知りたい人」にピッタリ!

川村:粟井さんから、この研修を受けた方がいいな、と思うのはどんな方でしょう?こうなりたいなら受けた方がいい、とかおススメしたい立場の方はいますか?

粟井さん:そうですね。どの職種であっても、あの、ECってやっぱりやることがいっぱいあるので。全体。会社とか業界全体でもいいですけども、全体の中で、今自分がやってることは、どの部分に当たるんやろうっていうのを理解できるっていうところがすごい良かったなって私は思っているので。

なので、どんな人っていうとちょっと難しいですけど、今やってること「だけ」を一生やり続けたいんやったら、そういう人にはちょっと向いてないかもしれないです。今やってることを、ちょっと広げていきたいとか、他の人がどんな動きしてるのか知りたいみたいな人とか、範囲を広げたい、知りたいという人に向いてるのかなと思います。

CS時代の自分にも「受けさせたい」

川村:ちなみに、粟井さんはもともとCS業務をされていましたが、今の販促業務ではなく、CS当時の粟井さんが受講していたとしても同じように感じると思いますか?

粟井さん:そうですね。CSのときは本当にフロントチームが何をやってるのかのイメージもあんまりよくつかめていなかったので。それを完全に理解はできなくても、フロントチームや、他の業務でこういうことをやってるんだっていうのを知るのはいいな、と思います。講座で最初の方に学ぶ、「チームマネジメント」とか、「マニュアル作り」とかは、CSの業務にすごく重要だと思います。その辺の部分がわかるだけでも、受講する価値はかなりあるかもしれません。

まとめ

今回のインタビューでは、粟井さんの学習に対する真摯な姿勢と、それを応援する会社の姿勢が印象的でした。「知識が自分の財産」という考えのもと、勉強を惜しまない粟井さんの成長意欲が、研修を通じて実業務での具体的な成果に結びついています。

特に注目すべきは、全体像を把握することで自分の業務の意味が明確になり、AI活用などの新しいスキルにも積極的に取り組まれている点です。また、関社長の「適材適所を見抜く観察眼」と「組織全体の最適化を考えたマネジメント」も、個人、会社の成長共に支える重要な要素となっていますよね。

EC運営の現場では、日々の業務に追われがちですが、体系的な学習による視野の拡大が、結果的に業務効率化や品質向上につながっていることが実感できる事例をお伺いできました。こういった成長や成果が多くの会社で生まれていくよう、コマースデザインでは、今後もEC運営に携わる皆様を応援していきます!

P.S.

EC運営全般のノウハウを学ぶ研修「EC運営ステップアップコース」は、現在、2025年10月スタートの第7期の参加者を募集中です。毎回すぐ満席となる人気講座です。オンライン受講ですから、全国どこからでも参加できます。授業だけでなく交流や宿題もあります。

粟井さんのように体系的に学び、継続的にアウトプットすることで、スキル習得だけでなく「事業全体を見通す感覚」を掴めるのがステップアップセミナーの特長です。ちなみに、次回開催からは助成金活用についてもご案内しています!申請が通れば、受講料の最大75%が助成されます。

先着順ですので、ご興味がある方は、ぜひお早めにお申込ください。

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Q. コマースデザインのEC支援は、何をしてくれるの?

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2024年には『売れる!EC事業の経営・運営』を出版。支援現場の知見をもとに、EC運営の全体像を体系化した実践書として、ECに関わるすべての方におすすめの一冊です。

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