オンラインで初対面、立場もバラバラ。それでも安心して話せるのはなぜ?ファシリテーターが支える「場づくり」とは|「EC運営ステップアップコース」ファシリテーターインタビュー

オンラインでのグループディスカッションを通じて学びを深める「EC運営ステップアップコース」。
この研修は、ビデオ講義で基礎を学んだ後、異なる業種・立場の参加者同士が対話を通して視野を広げられる点が大きな特徴です。そのディスカッションの場を見守り、参加者同士を繋げる役割を担うのが、弊社コンサルタントが担当するファシリテーター(FA)の存在です。

しかし、オンラインで、かつ初対面、様々な立場の方がいる中で、いきなり話し合うというのは誰でも緊張するもの。コマースデザインのEC研修は、参加者の皆さんに安心して発言いただけるように、このFAが、対話の場をサポートしています研修の卒業生からも、「緊張せず参加できた」「話しやすい場を作ってもらえた」「スムーズに会話できた」と好評です。

今回は長年ECコンサルタントとして活躍する3名のファシリテーターに、研修での雰囲気づくりの工夫や参加者の変化について語っていただきました。

参加メンバーの紹介

・石黒
新卒からEC業界一筋!コンサルタントとして担当社数100社以上という豊富な実績を持つ。共感力の高さと穏やかさで社内でも「優しさ担当」として慕われている。猫が好き。

・亀田
印刷会社での10年間の営業経験を経て入社。印刷物の知識は群を抜いており、話しやすい雰囲気作りが得意。コマースデザイン随一の筋トレマニア。毎日筋トレとランニングを欠かさない。

・味藤
EC業界を渡り歩いてきた生粋のEC業界人。仕入れ、メーカー、大規模店、1人店長、システム、と幅広い経験をしてるので、現場への共感力が高い。キャンプと山登りが趣味。

「今までにない視点が得られる」ビデオ講義とオンライン対話会の相乗効果で学びを深める

3つの重要な役割を担うファシリテーター

ー「EC運営ステップアップコース」のファシリテーターとしての役割を教えてください。

亀田:役割としては、大きく3つあります。まず、オンライン対話会でのファシリテーション対話会後の受講者のリフレクション(振り返り)の確認とコメント、そしてグループチャットの管理や相談への回答です。

オンライン対話会では参加者が3つのグループに分かれていて、それぞれにファシリテーターが1人ずつ付いています。司会進行だけでなく、参加者の皆さんが課題に取り組んだことについて、学びを広げるための場を盛り上げていく役割を担っています。

異なる立場の視点で視野が広がる学習スタイル

ーこの研修での「ビデオ講座とオンライン対話会」という学習スタイルの良さはどこにあると思いますか?

味藤:組み合わせることで受講しやすくなっていると思います。毎回リアルタイムでの講義だと忙しくて参加が難しいと思うのですが、ビデオ講座もあることで負担が少なくなります。ただ、ビデオ講座は好きな時に何度でも取り組める、一人で集中してインプットできるというメリットがある一方、自分だけの学びに閉じてしまう可能性もありますよね。オンライン対話会は、学びを広げるためにも必要だと思います。

亀田:対話会があると課題に取り組まなければという気持ちになりますよね。インプットしたものを対話会でアウトプットして、また新たなインプットを得るというメリハリがつけやすいと思います。

石黒:私は、オンライン対話会の一番のメリットは「視点の数が増えること」だと思います。対話会では、立場が違う皆さんがどういう視点で課題に取り組んだかを知ることができます。社長さんもいれば従業員の方もいるなかで、立場が違えば「あ、従業員の人はこう考えるんだ」「経営者はこう考えるんだ」といった視座の切り替えが起き、視野が広がっていくのが最大のメリットだと思います。

味藤:そうですね。対話の場では、違う見え方や感じ方をリアルな声で聞くことができるんですよね。しかも、全く違う環境で働いている方の体験談が聞けるのは、なかなかない機会です。実際、研修の卒業生からも、「いろんなフェーズの方のお話を聞けて、自分になかった視点やアイディアをもらえて刺激になった」「他社さんのお話が聞けるとても貴重な機会だった」とのお声をいただいています。

自分の頭の中だけで思い浮かぶことだけじゃなく、「そういう手段もあったのか」「そういう切り口の考え方があるのか」という発見や、「そういうふうに思う人もいるんだ」と想像できるような感覚が、実感として伴ってくれるといいなと思っています。

ー参加者はどのような方が多いのですか?

石黒参加者の属性は本当にバラバラです。EC事業会社に所属しているというだけが共通点です。20代の方もいますし、50代以上の方もいます。立場も経営者、中間管理職、スタッフと様々です。EC歴も始まったばかりの方から長年経験されている方まで。売上規模も全然バラバラです。

味藤:最近は、最初に経営者やマネージャーの方が受講してくださって、良かったから部下にも受けてもらおうというケースも多いですね。同じ研修を受けることで共通認識ができ、社内で共通言語で話していただけるようになるので、そういった意味でも同じ組織内での受講は効果的だと思います。

受講生から「話しやすい」の声多数!初対面や異なる立場の人でも安心して対話できる場を作るための工夫

オンライン特有の緊張感を和らげる雰囲気づくり

ー初対面の参加者でも安心して発言できるよう、場づくりで工夫していることはありますか?

石黒とにかく話しやすい雰囲気作りを心がけています。オンラインなので、Zoomで画面越しだと慣れていない方も多いですし、そもそも何をどう話したらいいかわからないという方も結構いらっしゃいます。

最初の頃は皆さん緊張されていることが多いので、例えば自己紹介などでは、緊張をほぐすために明るく務めるようにしています。
また、なるべく皆さんに話を振っていくことも大切にしていますね。質問の仕方や振り方も工夫していて、オープンな質問が苦手な方には、少しクローズドな質問で「こうですかね?」と聞くこともあります。

EC研修卒業生の声 (一部)
・皆様明るく優しくファシリテーションしてくださっているおかげであまり緊張せず参加できます。ありがとうございます!
・石黒さん、リフレクションのコメントや対話会での細やかなご配慮など、毎回ありがとうございます。
・ファシリテーターの方が常に話しやすい場づくりをされていて、喋りやすかったです。
・タジタジになってしまうこともありましたが、ファシリテーターの方がうまくまとめてくださってありがたかったです。
・担当の味藤さんが皆さんの意見をまとめてくれたり、質問に対してもみんなの意見を求めたり、的確にアドバイスをいただけて、とても満足しております。
・亀田さんが話を回してくださり、スムーズな会話ができていたように感じる。

味藤:私も、平等に皆さんがアウトプットの機会が回るように、マイクを渡していくような挙動を心がけています。
あとは、いろんな方が参加されるのでフラットに接するようにしています。立場や店舗規模の違いなどで差や溝を感じてしまわれないよう、「○○さんはこういう立場だからこう見えているんですよね。△△さんはどうですか?」といった形で立場の違いを埋めつつ、さらにはその違いを生かして議論を深められるようファシリテーションを工夫しています。そのため、参加者の皆さんの業務内容や課題を事前に頭に入れておくなど、準備もしっかりおこなっています。

また、研修の中間地点では参加者の皆さんにアンケートを取るので、その内容も踏まえて、居心地の良い雰囲気になるようチューニングしています。

亀田:私もお二人と同じように心がけていることは一緒です。付け加えるとしたら、対話会のゴールとして「視座の上下」「視点の数が増えること」「視野が広がる」という3つを意識しています。

このゴールを達成するためにも、やはりある程度平等に話を振る必要がありますし、Aさんが話したことと、BさんやCさんをつなぐことで視野を広げてもらったり、視座を上げ下げしてもらったりすることを心がけています。例えば、共通点を見つけたら話を繋げたり、従業員の方がある発言をしたら「経営者だったらどう考えますか?」というように意見を促すようにしています。

EC研修に参加される皆さんに共通する悩み

ー参加者から最近よく聞く悩みや関心のあるテーマにはどのようなものがありますか?

味藤:よく聞くのは、やはり「忙しい・時間がない」というお悩みです。店舗の規模にかかわらず、この業界で時間がたくさんありますという方は全然いらっしゃらないので、そこは皆さん課題に感じているのだと思います。

この研修では、時間の作り方をテーマにした講義もあるので、皆さん学んで実践していただいています。忙しくて当たり前と諦めている方が多いのですが、「忙しさってどうにかできるんだ」と気づいて変わっていく様子を聞くのは嬉しいですね。

石黒:「チーム内でのコミュニケーション」に関するお悩みもよく聞きますよね。「売り方を知りたい」というのが入り口でも、話を聞いてみると意外とコミュニケーションやチーム内での進め方に関するお悩みが多いと感じています。

味藤:あとは「目標と実行の間の壁」に関するお悩みも。「これをやるぞ」と課題意識を持った時に、それをいかに実行体制に移していくかというところで悩んでいる方が多いです。その一つがコミュニケーションであったり、優先度が決められない、進め方の段取りでつまずくといった課題ですね。

亀田:立場によって関心のあるテーマやお悩みも違うと思います。経営者の方は業務改善や組織系のテーマに、一方で実際に販促を担当するメンバーは販促系のテーマに関心を持つ傾向があります。最近は「AIの活用法」は立場に関わらず関心が高いですね。

EC研修ステップアップコースは、こうしたEC運営に関する一通りのテーマを取り扱っていますし、講座全編を通してAI活用についても触れています。どんな立場の方にも必ず刺さるテーマがあるはずです。

EC運営ステップアップコース

対話を通じて生まれた「ここが変わった!」という変化の瞬間

ー対話会の中で「ここが変わった!」と参加者の気づきや成長を感じた瞬間はありますか?

石黒オンライン越しでも、うなずきとか表情から「視野が広がったな」と分かる瞬間があって、そういう時は嬉しいですね。お互いの会話量が増えると、それだけ視野が広がる機会も増えると思うので、対話をいかに促せるかが勝負どころだと思っています。

印象に残っているのは、研修の途中で「点と点がつながってきた」とおっしゃっていただいたことです。毎回違うテーマがあって学んでいただくのですが、後半になると「これがあるからこの話があるんだ」とカリキュラムの曼荼羅のようなものがご自身の中で見えてきて、繋がっていくんです。それを聞くと本当に嬉しくなりますね。

味藤:以前研修に参加された「もつ鍋・水炊き 博多若杉」さんも、研修前は「販促実務のノウハウはあったものの知識が細切れだった。」とおっしゃられていました。研修を受けることで、「考える流れ」や「考えたことをどう業務に活かすのか」「そのためにどうデータを見るべきか」といった流れがはっきりと繋がったというお声をいただいています。

ー研修後に「現場で成果が出た」という声はありますか?

石黒店舗や商品の魅力・強みを発見できたという声が多いです。普段は自分で悶々と考えますが、オンライン対話会では様々な立場・属性の方がいるので、「私はここがいいと思う」「私はこういうふうに選んでいる」といったリアルな声が聞けます。そういった自分では気づかない強みや魅力を外から教えてもらえるのは、この対話会の良さだと思います。

亀田:私は、経営者と従業員の関係が変わった事例が印象に残っています。ある経営者の方は、以前は従業員との対話がほとんどなく、分業を進めるだけだったと話していました。でも、対話会で他の会社の従業員の方から「経営者が何を考えているか、どういう方向性で会社を経営していきたいのか知りたい」という意見を聞いて、2週間後には従業員とのミーティングを5回も設けていたんです。こんな感じで、研修中にすぐ改善していく方もいるんですよね。

味藤チーム全体でAIを使い始めたという方もいらっしゃいました。AI活用は今やスタンダードになってきていますが、意外と導入に踏み切れていない方も多いです。オンライン対話会での情報交換で他の人の使い方を聞けるので、「取り入れなきゃ」と思ってもらえるようです。隣の人ができているというのは、とても刺激になりますよね。「他ではやれてるんだ、じゃあうちもできるかも」という気持ちになれるのではないでしょうか。

社内での打合せも入念に。

AIの時代こそ、本質を押さえた戦略とコミュニケーション力が必要に

ー今後、EC運営において特に必要になってくる力や姿勢は何だと思いますか?

亀田:AIの登場により、検索環境も変化しようとしています。今までは「やれば伸びる」と言われていたことが、「やらないと伸びない」スタンダードラインになってきた印象です。そのため、AIに任せられることは任せて効率化し、「自分たちがどう伸びていくか」「お客さんにどう貢献していくか」を考える時間を持つことが大切だと思います。

石黒:忙しい中でも自分で考える力、コミュニケーションを怖がらずにできる力が重要なのではと思います。この研修では、インプットして自分なりに仮説を立て、オンライン対話会で話し合い、それを持ち帰って実行するというサイクルを体験できます。個人一人ではなかなか難しいかもしれないですが、それが参加した人から会社全体に伝わって繋がっていくといいなと思います。

味藤:私は、長く愛されるお店であるためには、本質を押さえた上で自分の強みや魅力をしっかり認識し、打ち出していくことが必要だと思います。AIなど新しい道具は全員が使うようになると同質化され、レベルが上がっていきます。道具の時点で置いていかれないように、学びを止めず、アップデートし続けることも大切ですね。そして外からの刺激を受けるような環境を自分で作っていく人脈作りも、昔から変わらず大事なことではないでしょうか。

受講を検討中の方へ、ファシリテーターからメッセージ

ー最後に、EC運営ステップアップコースの受講を考えている方へメッセージをお願いします。

石黒:講座内容の範囲が広いので、皆さんのお悩みを解決するヒントが何かしら見つかると思います。「なんかうまくいっていないな」と感じたら、ぜひ参加してみてください。ファシリテーターとして全力でサポートしますので、楽しく成長しましょう!

亀田:必ず持ち帰れるものがあって、変化につながるヒントが得られると思います。ぜひご参加ください!

味藤EC運営の小手先ではなく本質的な考え方を学べる研修なので、ぜひ時間を確保して参加していただけると嬉しいです。私たちも全力でサポートします。お待ちしています!

ーありがとうございました!

P.S.

コマースデザインの「EC運営ステップアップコース」では、経験豊富なコンサルタントがファシリテーターとなり、オンライン対話会での参加者のディスカッションを丁寧にサポートしています。

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この記事を書いた人

コマースデザインスタッフ
コマースデザインは、EC事業のコンサルティング会社として、ECのお役立ちツールECコンサルティングを提供しています。全サービスの累計支援先企業は23,000社を突破しました。「色々な個性を持ったお店が数多くあり、お客さんに豊かな選択肢があるEC業界」を目指し、中小ネットショップ事業者の皆様の「強み」を引き出す支援を行っています。
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