経営者・リーダーの孤独を、AIと「メンバー巻き込み」で解決する(EC研修 経営者・リーダー編 修了式のご紹介)

こんにちは。坂本です。

弊社では、EC運営に携わる方を対象にした研修「ECステップアップ研修」を開講しています。先日、その中の「経営者・リーダー編」の修了式を迎えました。

今回は内容を大幅に刷新して、初の試みとして、経営者・リーダーの方だけで開催した回です。社長さんや経営者の方、事業を率いるリーダーの方、そして会社全体を支える「右腕」のような方々。18名の皆さんに、ご卒業いただきました。

「この研修を受けると、どんなことが学べるの?」「経営者やリーダーが受けると、その後どう変わるの?」

そんな疑問に、修了式当日の様子と、卒業された皆さんの声を通じてお答えできればと思います。

EC研修「経営者・リーダー編」の修了式を開催しました

6週間を走り抜けた皆さんの、やりきった笑顔です。いい表情ですよね。

手放して、仕組みにして、巻き込む

ひとことで言うと、この研修は、「満杯のタンスを片付ける」ところから始まります。パンパンのタンスに新しい服を押し込もうとしても、入りませんよね。まず中身を出して、着ていない服を手放す。事業も同じで、新しいことを足す前に、抱え込んだ業務を一度すっきりさせる。そこがスタート地点です。

そして、このカリキュラムはとにかく実践的。座学で終わらせず、その場で手を動かしながら進めていきます。大まかには、3つのステップです。

① まず、手放す(業務の棚卸し)

タンスの中身を全部出すように、最初に自社の業務をぜんぶ「見える化」します。やってみると、実はもう、いらない仕事、自分じゃなくてもいい仕事が、けっこう見つかるんですよね。そうやって余白をつくって、「本当に自分がやるべきこと」に集中できる状態を整えます。

② 次に、仕組みにする(レシピ化×AI)

自分の頭の中にあるノウハウを、誰でも再現できる「レシピ」に変えて、そこにAIを組み合わせる。「自分が売る」から「仕組みで売る」への転換です。AIを「便利な作業ツール」ではなく「経営の武器」として使う感覚を、実際の業務を1つ爆速化しながらつかんでいきます。

③ 最後に、巻き込む(チームで伸ばす)

仕組みができても、メンバーがついてこなければ空回りしてしまう。最終フェーズでは、自分自身のクセや「盲点」と向き合いながら、どうメンバーに声をかけ、どう巻き込んでいくかを考えます。

そして最終週には、これまでのおさらいと、それを踏まえた「今後の改革プラン」を、皆さんそれぞれが立てていきます。

この6週間で、けっこう色々やります。しかも今回は、これまで3ヶ月かけて2週間おきに進めていた形を、6週間で一気通貫にしました。宿題を溜められない(笑)。大変そうに見えるんですが、実は、AIを使うと各カリキュラムは拍子抜けするほど楽に進みます。やり始めると、案外早いんですよね。

※研修で使った資料の一例。ビデオ講義なので、好きな時間に学びを進められます。

じつは、この一気通貫には、ちょっとした仕掛けがあります。経営者・リーダーほど、目の前の短期の仕事に追われて、本当に大事な長期の仕事、たとえば組織づくりや業務の見直しを、つい後回しにしてしまいますよね。そこを、締め切りと「みんなが見ている」という構造で、強制的に前に進めるわけです。これはプロジェクト管理の進め方そのもので、研修で体験したこの感覚は、そのまま自社の改革にも応用できるはずです。

経営者・リーダーは、みんな悩んでいる

私は20年ほどECのお手伝いをしてきました。楽天時代も入れると、かれこれ25年くらいになります。

その中で強く感じるのは、社長さんの悩みって、どこへ行ってもかなり似ているということです。会社も事業も本当にさまざまなのに、つまずくポイント、悩むポイントというのは、驚くほどいくつかのパターンしかないんですよね。

で、今回の修了式で印象的だったのは、この「みんな悩んでいる」を、受講者の皆さん自身が口にされていたことでした。

「他社の方と話す機会がなくて、最近はAIとばっかり話してたんですが(笑)。久しぶりに人と話したら、皆さん同じように悩みながらやってると分かりました」

「うちは組織が全然できてないと思ってたんですけど、意外と、皆さんのところも悩みは結構一緒でした」

「同じような悩みを抱えてる方がいて、じゃあそれをどう解決するか、というところまで学べました」

だから、もし今あなたが何かに行き詰まっているとしても、それはあなただけの問題じゃないんです。同じところで、みんな悩んでいます。

そして今回の皆さんを見ていて、もう一つ強く感じたことがあります。難しい場面でも、誰のせいにするでもなく、自分を変えて、やり方を変えて、次に行こうとしている。その姿勢が本当によく伝わってきました。

修了式でいただいた声

研修を終えた皆さんから、こんな声をいただきました。

まずは「結局、自分がボトルネックだった」という気づき。

「業務が全部気になって人に任せられず、結果ぜんぶ自分で抱えていました。今回、任せていく道筋が見えました。何より、自分の業務や役割を整理して言語化できたのが一番よかったです」

「これまで自分ひとりに集中していた仕事を、ミーティングのやり方を変えることで手放して、スタッフが自分で考えて動ける形にしていきたいです」

次に多かったのが、「AIって、こういうことだったのか」という声です。

「宿題で『やらなきゃ』になって、やってるうちに『あ、聞けばいいんだ』と気づいて。自分でもいろんなことができると思えました」

「断片的だったものがだんだん体系的になって、自分の業務にどう落とし込むか、今後どう計画するかまで見えてきて。終わってみて『あ、こういうことだったんだ』と、全体像が見えた感じです」

それから、「自分だけが焦っていた。でも、巻き込めばいいんだ」という変化も。

「何に手をつければいいか分からず、自分だけが焦ってモヤモヤしていました。それが6週間でどんどんクリアになって、チームで戦う組織をつくる、と覚悟が決まりました」

「今は、たぶん私だけが熱くなってる状態なんですけど(笑)。これから、ちょっとずつ巻き込んでいきたいです」

それから、「役割が変わることへの不安が、ほどけた」という声も。

「人が増えて自分の作業が減って、漠然とした不安があったんです。でも、それは『作業から、観察するフェーズ』に移っているだけだと分かって、ほっとしました」

どれも、研修を通して実際に起きた変化でした。最終週には、皆さんそれぞれが自分の言葉で、今後の方針を語ってくださいました。

なかでも印象に残っているのが、自分の仕事の「見え方」そのものが変わった、という発表です。

「これまで「自分がやる仕事か、任せられる仕事か」くらいでしか分けられなかった業務を、「時間と頻度」「仕事の種類」「意思決定レベル」という複数の軸で切り分けられるようになりました。分解してみて初めて、「実は自分が一番のブラックボックスだった」と気づき、自分が関わってきたことを自動化しようとしてやってきた6週間でした。最終的に、目の前の作業に追われる時間を減らして、事業そのものを育てる時間をつくるというのを今後の目標にして、研修が終わったあとも取り組んでいきたい。」

一人ひとりの発表を詳しくお伝えできないのが惜しいくらいで、これからの各チームの成長が、心から楽しみです。

「経営者・リーダー編」ならでは、だったこと

今回、経営者・リーダーの方だけで集まったことで、いつもと少し違う景色がありました。

これまでは「自分が研修を取り入れてやります」という言葉が多かったんですが、今回は「みんなを巻き込んで、取り入れてやっていきます」という言葉が自然と出てくる。やっぱり、リーダー編だからだなと感じました。

それから「頼りたい」という言葉も、何度か聞きました。これまで「自分が何とかしなければ」という立場が長かった皆さんが、人に頼ることを良しとする。これは、すごくいい変化だなと思います。

研修のあと、それぞれの現場が動き始めています

当日の「やりきった!」という実感から少し経って、何人かの方と振り返りの面談もしました。そこで聞けたのは、もうご自身の現場で手が動き始めている、という具体的な話です。なかでも、次のような変化が多くの方に共通していました。

「見える化」して、任せていい仕事が見えてきた

  • 自分の作業を◯◯してAIに読み込ませて業務を棚卸ししたら、「日に何度もやっている地味な確認作業」が次々に見えてきて、判断のいらない仕事をスタッフへ手放し始めたそうです。
  • チャネル別の縦割りを見直して、「これはパートさんに渡していいんだ」と役割の組み替えに動き出した方もいます。

AIとの距離が、縮まった

  • 「答えをくれる魔法じゃなく、自分が入れた情報を映す『鏡』だった」と話す方もいました。
  • 入れる情報を見直したら出力が実務で使えるレベルになり、いまは日々の業務で30分〜1時間ほど時短できているそうです。

他社の「リアル」を、知れた

  • 家族経営から組織へと移るフェーズで悩んでいた方は、「うまくいった話だけじゃなく、どこでつまずくのかというリアルまで知れたのが、一番の収穫でした」と話してくれました。

とはいえ、「研修を受けたら、すぐ全部変えなきゃ」と気負う必要はありません。忙しい時期と重なった方は、「まず全体像を持っておいて、落ち着いたら実務に落とし込む」という受け止め方をされていました。全体像さえ手に入れば、あとは自分のタイミングで動ける。それも、この研修の一つの使い方だなと感じます。

まとめ

今回は、EC研修「経営者・リーダー編」の修了式の様子をレポートしました。

経営者やリーダーの悩みは、会社や商材が違っても、つまずく場所は驚くほど共通しています。そして、その悩みは、自分ひとりで抱え込むほど大きく見えるものです。今回の皆さんは、6週間をかけて自社の業務を見つめ直し、AIを手に取り、メンバーを巻き込む方へと一歩を踏み出していかれました。

正直に言うと、私自身もEC経営者のひとりとして、皆さんと同じ課題を今まさに抱えています。一応「講師」という立場ではあるんですが、今回は皆さんと一緒に学ばせてもらったという思いの強い回でした。

悩んでいるのは、あなただけじゃありません。そして、決心ひとつで、状況は動きます。経営者・リーダーの皆さん、一緒に頑張っていきましょう。

次の研修はいつ?他にはどんな研修があるの?

修了式が近づくと、決まっていただく質問があります。「次の研修はいつですか?」「他にはどんな研修があるんですか?」というものです。

次回は「経営者・リーダー編」の別バージョンとして、「AI実務編」があります。現場リーダーや一人店長の成長にフォーカスを当てています(社長さんも受講に来られます)。8月スタートです。

AIをたくさん使いながら、EC担当者が一段成長していける内容になっています。「AIを触ってはいるが、業務に活かしきれていない」、そんな方にこそ届く研修です。手法やツールからではなく「課題」から入ります。「半径1mの問題解決」から、AIを業務に活用していきます。

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