コツ20|「魚鱗の陣」と「鶴翼の陣」で集客しよう

かつて日本の戦国時代には、「魚隣(ぎょりん)の陣」「鶴翼(かくよく)の陣」という戦の陣形がありました。

陣形とは、軍勢における兵士の隊形のことで、戦の勝敗を左右するほど重要なものです。

来店経路と売れ筋商品から集客・接客戦略が見える

サッカーのフォーメーションなどと同様に、自軍の状態に合わせて的確な陣形を取ることで、より大きな力を発揮できたといいます。

これはネットショップでも同じで、扱っている商品に合わせて、的確な陣形をイメージしながら集客・接客を行う必要があるのです。

この考え方は、コツ4の「EC4タイプ理論」で述べた、商品タイプ別のショップ運営戦略と密接に関係しています。

「魚鱗の陣」と「鶴翼の陣」で集客しよう

店舗のタイプによって、取るべき施策は異なる

商品数が少ない場合は、入口商品への集客に重点を置いた「魚隣の陣」、商品数が多い場合は、SEOやリスティング広告を重視する「鶴翼の陣」をおすすめします。

それぞれの陣形の特徴や取るべき施策については、次のコツ21で説明していきますが、自店の特徴と取るべき「形」として覚えましょう。

商品数が少ない店は「魚鱗の陣」

商品数が少ない店に適しているのが、「魚鱗の陣」です。

商品数が少ない、オリジナルブランドのタイプ(コツ7)が典型です。実際の魚鱗の陣も、主に人数が少ない場合に用いられました。

下図のような三角形の先頭に精鋭部隊を置き、中央突破を図る「攻め」の陣形です。

買いやすい「入口商品」を作り、積極的に宣伝する。それを販売しつつ、関連商品・高額商品・定期購入などをすすめて売上を拡大していく

「切り込み隊長」が勝敗を決める

ネットショップにおける魚鱗の陣でも、「先頭に配置する商品」が極めて重要です。

例えば、通販コスメのトライアルキットや食品の試食セットのような、お試し商品や有料サンプルです。

こういった、ユーザーが一番最初に接触する商品を「入口商品」と呼びます。商品ラインナップの中では、「切り込み隊長」的な存在です。

入口商品の種類 具体例
有料サンプル 通販コスメのトライアルキット
お試し商品 食品の試食セット

入口商品を宣伝し、後続商品につなぐ

購入しやすい入口商品を前面に立て、ある程度の広告費をかけて集客します。

これは、商品の特性上、「検索からの来店客数だけでは不十分」だからです。

入口商品の購入客には、メルマガなどを活用して、いろんな商品を継続的に購入してもらいます。いわば、「一点突破・全面展開」を目指すのです。

入口商品だけ先走ってもダメ

入口商品は「送料込み・低価格」で、とにかくたくさん売るのが一般的です。

しかし、世間には入口商品がたくさん売れるだけのお店が多いようです。そのあとの本商品を購入してもらえなければ、何の儲けにもならず、広告費の無駄遣いにしかなりません。

「後々のリピートにつながる」ことが一番重要です。「低価格だから試そう」ではなく「良さそうな商品だから試そう」と思ってもらうべきなのです。

そのためには、商品の紹介の仕方が重要です。良さを語り、購入意欲をそそるような商品ページが欠かせません。いろんな角度からのアピールが必要なので、商品ページは縦に長くなります。

コツ34の「縦長商品ページ」という武器を磨かなければ、生き残れません。よく覚えておいてください。

豊富な商品数を生かした待ち受け型「鶴翼の陣」

商品数が多い場合には「鶴翼の陣」が向いています。

左右に広く翼を広げ、相手を包み込むような陣形で、主に人数が多い場合に用いられました。狙った相手を追いかける魚鱗の陣と違い、いろいろな角度からやってくる相手を待ち受け、柔軟に対応する「守り」の陣形です。

多くの商品にSEOを施し、幅広いニーズを拾えるようにする。同時に、ページの回遊性を高めて他の商品にも誘導する

「豊富な商品数」を生かす

有名ブランド商品や型番商品を扱うタイプを中心に、商品数の多い店舗は、ほぼこの陣形になります。「潜在客の幅広いニーズを、大きく広げた両翼(豊富な商品数)でカバーする」イメージですね。

商品が大量にあれば、置いておくだけで集客になるもの。ある程度知られたメーカー・ブランドの商品が大量にあれば、指名買い検索による来店が増え、何もしなくても店の集客力が上がります。

ちなみに、ニッチタイプの店も「入口商品」を作りづらいので、「鶴翼の陣」をとることが多いです。

商品を増やし、SEOを実施

豊富な商品数を生かした集客施策と言えば、「SEO」(検索対策)と「リスティング広告」(検索連動型広告)です。すべての商品に対して行えば、それだけで大幅な集客力アップになります。

「さらに商品数を増やす」のも有効です。インターネットでは、無在庫販売がしやすいですよね。この特徴を生かして、取り扱い商品数をどんどん増やしている店も多いです。

地道な努力も忘れずに

ただし、傾向として、価格競争も激しく、利益率が低くなりがちです。継続的に利益を上げるためには、また別の努力が必要です。

ついで買いを促したり、利益率の高い商品をすすめたりなど、「並べて売るだけ」ではない接客力を磨くことをおすすめします。簡単には実現できない代わりに、早く取り組んでおけば、後発の競合への差別化になるからです。

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