ペンギンに学ぶ仕事術:飛べなくたっていいじゃない

こんにちは、坂本です。
今日の話は、ほぼ自戒です。

人間には「自分じゃない何か」になりたい欲求があるように思います。「あの人みたいになりたい」。お店や会社でもそうですね。「あの会社みたいになりたい」。自分のままでいたくない欲求というか・・。

でも、答えを外に求めると、かえって大切な何かから遠ざかる気がする。ペンギンを見ながらそんなことを考えました。

何かを捨てて、何かを得る

先週、家族(妻+息子2歳)で品川の水族館に行きました。ハイレベルで豪快なイルカショーが大入り満員で、大人気。その後に、ペンギンがミニショー?をやっていました。飼育員がエサの魚をちらつかせ、それを追ってよたよた歩き、間が抜けた可愛さを振りまいていました。

しかし。水中のペンギンは違う。凄いスピードで、弾丸のように泳ぎますよね。でも、歩くと間抜けです。

ペンギンを含め、生き物は、生存し繁栄するために「特定の環境に最適化する」形で進化します。特定の能力を身につけるけれど、同時に失われる能力もあります。

  • 鳥は飛べるようになったが、走れなくなった。
  • ダチョウは走れるようになったが、飛べなくなった。
  • ペンギンは泳げるようになったが、走れないし飛べない。

みたいな。こういうのを、生き物の生存戦略と呼んだりしますね。

そもそも、何かを捨てないと戦略ではない。

企業や組織も多分似たようなもので、何かの能力を伸ばす代わりに、何かを失っているはず

あれこれ手を出すと努力が空回り

なので、泳げるためには「飛べない」ことを受け入れないといけない。ペンギンは、あの泳ぎを得るために、色々なことを諦めました。

なのに、自分を振り返ってみると、絞りきれずに、諦めきれずに「飛ぶ練習と泳ぐ練習を同時にやっている」ときがあるなあと・・思います。あれこれ手を出してしまって、「矛盾した努力」をしている。

要は、限られた資源(時間とお金と気力)の中で結果を出すなら、下図のようになるべきだなと思うのです。ちなみにこの「矢印の数」は左右どちらも同じ。

左の図のように、統一感なくバラバラのことをしていると、何にもなりません。 しかし、右の図のように、優先事項に集中すれば成果を出せます。

自分を全うする

なんだか、動物のほうが戦略的。大脳が発達している人間のほうが、「迷っている」感じがします。なぜでしょうか。

人間は、まわりと自分を見比べて「出来ない」ことにコンプレックスを感じるけど、動物は、生きることだけ考えているからじゃないかなー

ペンギンは、自分が走れないし飛べないことについて、特に悩んでいないと思います。凄い泳ぎができるのに「この間抜けな歩き方をなんとかしたい」とは言わないわけですよ。

「自分をまわりと見比べすぎて、ついつい努力の方向が散らばってしまう」のは、人間特有の煩悩なのかも。誰かを目指したり憧れたり触発されたりするのは良いことだけど、自分を否定して誰かになろうとするのは、そもそもムリだし、その努力は報われないのではないかなと。

実際人間でも、上手くいっている人は「自分が何者か」を知っているように思います。自分を卑下するのでもなく、増長もせず。

自分の強みを見つけ、弱みは受け入れて、己を全うしたいなと。出来ないことがあってもいいと思うんです。むしろ、そうじゃないとおかしい。

ペンギン先生を見習って頑張ります!

 

PS
ネットショップ関係の方は、こちらの記事もどうぞ。努力の方向性を「どう絞り込むべきか」の話です。

PPS
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カテゴリー: 判断力と実行力

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