今年とこれからのECについて


こんにちは、坂本です。
今年も宜しくお願いします。

年初ということで、「今年のEC」について考えます。

でも、Twitterもfacebookもやってない人には分かりづらい話です。しかも、飲んだ後に書いているので散らばっています。長いです。儲かる話でもありません。すいません。

えー、去年の終わりに、日経BP社の方から取材メールを頂きました。
メールの要件は「2012年のEC業界展望について話を聞きたいです。facebookとかスマホとか」とのこと。

私のお返事は、「全然分かりません。個人的にはそういうのは本質じゃないと思います。だからネタがありません」と言ったら逆にウケちゃって取材に来社されたということがありました。

で、私の話が雑誌「日経デジタルマーケティング」の最新号に少し載りました。
やっぱり、雑誌の方向性からすると浮いてる気がしますけど。。

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申し上げた意見としては、要は、ソーシャルメディア云々は「価値ある情報や商品が伝播する道路」みたいなものであって、大事なのは道路じゃなく、道路の上を走る「情報それ自体」なんですよ。

いかに3D映画だろうが駄作は駄作、白黒映画でも名作は名作。駄作を3D映画にしても余計めんどくさいだけ。私、facebookとかtwitterどう使うかとかの話が先行しすぎてる感じがしてて、価値ある話なら媒体関係なくバズる(=話題になる)だろうと思うのです。

いわゆるオールドメディア・・電波媒体とか紙媒体に乗っかって目立とうと思ったら、媒体を運用するマスコミの人たち=語り手の都合に合わせる必要があるはずです。テレビで映える面白い食品、雑誌に喜ばれるとんがった話題、などなど。これを踏まえてどう目立つか考えるのが広報戦術。マスコミ向けにわざわざ「○万円のスイーツ」みたいなトンガった商品を作る感じ。

ソーシャルメディアの主役=語り手は、自分含め無数にいる普通の人々なのですが、一面においてはミーハーです。例えば前述の○万円のスイーツとかをテレビとかネットで見て「ありえねー」とか「すげー」とか言いながら情報を拡散する人たちは、「ぷちマスコミ」みたいなもんで、これもソーシャルのいち側面。この人たちを動かすのはオールドメディアと近い方向性でOK。広報戦術で通用する。でも、それはソーシャルメディアの一面。

とにかく沢山の人に見られることを目指し数値目標を立てている商業媒体=オールドメディアと違って、ソーシャルメディアの語り手には「目標」がない。自由。

だから、時にはテレビに影響されミーハーな話を語り、ときには親戚の子供の七五三について語り、震災について述べたと思ったら、AKBで誰が好きかとか言い出したりする。ホント自由w

ソーシャルの本質って、良くも悪くも群衆の猥雑さそのものであって、そんな高尚に扱うもんじゃないでしょうと。自分含め普通の人たちですから。。今後の流れを掴むヒントは、舶来の理論じゃなくて、自分の普通の生活・感覚の中にあると思います。

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なんというか・・

テレビよりも『普通の人の会話』が多く耳に入り、それに影響される時代」になりつつあるのかな、とか「『普通の人たち』それぞれの言動が可視化されてきた」かなという気がします。

ソーシャルメディアそれ自体が凄いのではなく、『人々』や、人々の間にある『縁』の力が元々凄かったわけで、それを可視化して手軽に活用可能にしたソーシャルメディアは「間接的に凄い」って捉えているわけです私は。だから、メディア自体ではなく、「メディアによって引き出された力の本質」こそに注目すべきではないかと。そうじゃなきゃ見方や打ち手がズレるんじゃないかと思います。

知り合いの学生がSNSの話を論文に書いたのを読んだんですが、それが結構本質的でした。AさんとBさんの間に「もともと縁は存在していた」んだけど、SNSによって繫がれるようになった、それがSNSの力だって話でした。そうそう。

Googleだってそうですよ。世界に無数にある情報を整理して検索して引き出せるようにして凄く便利なのがGoogle検索な訳ですが、Google自体が凄いというよりも、つまり世界中に蓄積された人間の知恵と情報は凄いものである → しかしそれは凄いけども気軽に引き出せなかった → 気軽に引き出せるようにしたらスゴイ便利、って話。すごいのは世界に蓄積された情報。検索サービスは凄い情報を引き出せるから「間接的に凄い」。

「世界に散らばる情報」という神がいるとして、Googleはそのイタコですね、いわば。で、ソーシャルメディアは「群衆という神」のイタコ。

だから、評論家以外の人は、ソーシャルメディアの固有名詞(twitterとかfacebook)を連呼しちゃダメだと思います。偶像崇拝じゃなく、「イタコの向こう側」を見ないといけないと思う。

だって、去年1年でtwitterからfacebookに移行する人が結構いて、てことは向こう何年かで、また「イタコの代替わり」が起こるかもしれないじゃないですか。それはつまり、やっぱり、イタコじゃなくてその向こうにいる群衆、と、その可視化、が時代状況の本質ってことですよ。

トイレには女神様がいるそうですが、ネット上にも神様がいて、その意志を汲んだ企業やメディアが伸びるんじゃないかなと思ってます(例え話ですからね!)。

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話が逸れました。だから、ソーシャルメディアが流行ってきて、ネット上にイタコが色々出てきて、それがネットショップ業界とどう関係するんだよって話ですね。

要は、楽天店舗でいうと、マジメに商売しているのに変なおばちゃんがレビュー1点付けやがったと思ったら、優しいおばちゃんが別のレビューで丁寧にフォローしてくれて、多くのお客さんがそれに続いて助けられた、みたいな、そんな良くある風景が今後も続く上に、むしろ増えるんじゃないかな、っていう話w

今後ますますおばちゃんに振り回され、おばちゃんに救われるんでしょうね、ていうとなんか盛り上がらないか。。うーん。

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ええと。
伝統的に、特に単品通販においては、下記のような成長パターンがございました。

(利益率の高い商品が)売れる → 利益出る → 利益を全部「広告」に突っ込む → もっと売れる → もっと利益出る → もっと広告に突っ込む → なんかブランド出来てきた → ブレイク

しかしながら、近い将来(今すぐとは言いません)、下記のような成長パターンが定番になるかもしれません。

売れる → 利益出る → 利益を全部「サービス改善」に突っ込む → (評判により)もっと売れる → もっと利益出る → もっとサービス改善 → なんかブランド出来てきた → ブレイク

評判により、っていうくだりがポイントでして。

昔は広告が集客力を産みました。しかし、近未来の、広告の信頼性が下がり、良いサービス・とんがった情報の伝播力が伸びたソーシャル社会(和訳すると変w)においては、良いサービスそれ自体が集客力になってくると思うんです。

いや、これまでの時代もそういう側面はあったと思うんですが、同時に、正直者が馬鹿を見る感を孕んでいたとも思います。悪質な商品が宣伝バンバンで、オールドメディアに優遇されて売れてて、一方で広告下手でサービス頑張ってるけど日陰者の店があるみたいな。

けど、近い将来・・は、サービスの良さとかが超広まるから、ガチで、もうね、昔、元ヤンのイケイケ通販社長が広告行ったれオラ~、って言ってたノリで、1to1できめ細やかなおもてなし接客ガンガンするんじゃいコラ~、っていう時代になるんじゃないかとw

楽しい世の中ですね。いずれそうなるんじゃないかなと。そんな妄想をしております。
そうなってくるとコンサル屋も広告屋も商売あがったりかも?
でも、時代はそっちに向いているはず。

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えーと。ここから本題です(遅い)

商品がありますよね。お客さんがいますよね。その間に、流通がありますよね。
その流通がビシバシ改善されてきているのが人間の歴史。

100年後、この流通の「究極」がどうなるか想像して下さい。なんとなく分かるでしょ。

「価格競争の究極」 を想像してゲンナリする人は多いと思いますが、価格は「サービスの評価軸のひとつ」に過ぎない(詳しくは弊社書籍のQPC軸をみて下さい)ので、価格・利便性・品質をトータルで踏まえた究極を想像してみて下さい。

で、で、なんか、「『究極』から遠いモノから順にそぎ落とされていく」のがこれからの時代じゃないかと思います。今年すぐってことではないですけど。

これから、「お前は『本当は』何屋だ」って問われる感じがする。パン屋だ、とか、米屋だ、みたいな、そういうのじゃなくて、みんな再定義しないといけない気がする。モノ売りじゃなく「モノ売りを含めたサービス業」として定義し、そこから戦略戦術を立てるとか。なんか、既存の定義はリセットしないといけないような・・・・なんか、商人は、世の中からそれをすごく求められる気がするのです。今後。

でもって、私の妄想の中では、その「流通の究極」を「究極の巨大流通システム」で作るのか、「人類史上もっともイケてる『無数のデジタル商人たち』」が担うのか、どっちだ、ってことになるわけですが、私は後者になると思ってます。
郊外の巨大スーパーVS商店街、の構図と違い、小さい者が勝つ時代が来る。
ほ乳類も恐竜に勝ったことですし。サイズじゃなくて燃費ですよ。

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・・なんか収拾が付かなくなったので唐突に終わらせます。
※アルコールのせいです。シャンパンとビールとワインと日本酒のちゃんぽんでした。

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不安を 煽って何か売ろうとしている訳じゃないですよ。
まあ、時代は急には変わらないでしょうし。

要は今年もお客さんの顔をしっかり見て商売したいものですね、って話。

時代が変わっても人間は変わらないので、「当店のお客さんたち」さえしっかり見ていれば、大きく間違えることはないと思います。

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はい、そんな感じで2012年もがんばっていきましょう~

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今年とこれからのECについて への6件のフィードバック

  1. 松本 のコメント:

    いつもながら坂本さんの言葉は自分の心にストレートに入ってきて
    背中を押してくれる気がします。

    『良いサービスそれ自体が集客力になる』

    心強い言葉です。
    今年も一年頑張ろうという気持ちなります。
    本当にありがとうございます。

  2. 石倉 のコメント:

    いつも読ませて頂いております。
    ECサイトへの考え方の指針となる内容で、参考にさせて頂きながら、自分もサービスとは何かを日々考えおりますがなかなかわからないものです笑

    また読ませて頂きます☆

  3. アメリカン のコメント:

    お話されていた、
    『メディアによって引き出された力の本質こそに注目すべき』

    まさに、その通りだと実感させられています。

    手段がどんどん変化して、
    変化する手段ばかりに目を奪われがちな状態は
    反省です。

    人が求めているのは、その本質にある価値、
    これからもその価値の重要性に変化がなく、
    価値の伝達速度が手段の変化と共に速くなるということは
    その価値をコレまで以上に高めなければ競争に勝てないですね。

    いつも大きなヒントを与えていただき
    ありがとうございます。

  4. うえの のコメント:

    おもしろい~!
    でもって、ためになります。

  5. akane のコメント:

    こんな記事を探していました!
    どのセミナーにいっても、小手先というか本質が無いというか、固いというか(笑)
    うんうん、こんな考えの環境にいたいです^^

  6. (^ ^) のコメント:

    著者さんはもちろん、読者さんも「本質主義」な方が多いみたいですね(^ ^)

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