ECコンサル事例：売れ筋商品が無いのに月商が２倍に！ずっと他店に埋もれていた店が、広告を減らし、売上を倍増させた方法とは？

このお店は、仕入れ中心の幅広いインテリア雑貨を販売しています。コンサルティング開始の当初、「売上が伸び悩んでいる」という課題をお持ちでした。店長さんはこれまで自力でお店を運営してましたが、対策が頭打ち状態になり、「これ以上何をしたらいいのか分からない」という状態です。

まずそもそもインテリア雑貨は、競合店舗が多く、自店舗の存在が埋もれやすいという傾向があります。その上、このお店は、売上の柱となるような、魅力的なオリジナルのスター商品もほとんどなく、存在感を打ち出しづらい状況にありました。結果、つい広告に頼りがちに。そんなある日、弊社へご相談を頂きました。

我々は、「特に目立ったスター商品もなく、競合も多い中でどう競り勝つか？」ということを検討しました。こういった場合、一発大きな施策で逆転を狙ったり、無闇にオリジナル商品を開発すればいい、というわけでもありません。そこで、まずは「お店全体に、安定した販売力をつける」施策を提案することにしました。

弊社からはまず、「基本の徹底」をし、「来店から購入までの道のり」を舗装するご提案をしました。

このお店は、強力なスター商品こそありませんでしたが、一部の客層に支持を得そうな渋い商品を、幅広く取りそろえていました。その「量」を活かせないかと考えたのです。野球チームで例えると、１人のエースやトップバッターの力に頼るのではなく、選手全員のレベルを、少しずつでも、着実に底上げして、チーム全体の総合力で勝ちに行くというイメージです。

具体的に「基本の徹底」とは何かと言いますと、大きくお客さんを呼び込む「1：集客施策」と、商品選びを手伝う「2：接客施策」があります。

「1：集客」においては、まずは検索対策、つまり楽天SEOを全商品に徹底して施し、楽天で検索するお客さんの目に留まる機会を、少しずつ増やしました。一方、広告は様子を見ながら、少しずつ減らしていきました。

そして、来店数が増えた後は、自店舗を選んでもらえるよう、ページ上の「2：接客」の改善を実施しました。例えば、商品ページの訴求内容の改善や、他商品への回遊導線を増やす、といった内容です。仕入れ品が多い店舗だと、どうしても商品の詳しい説明や導線設置を省きがちです。そこを一点ずつ、地道に調整を加えていきました。ただ、商品数が多いので、一つ一つのページの作り込みに時間をかけていると、改善が進みません。そこで、ページ作りのテンプレートを用意したりと、効率的に誰でも改善を進められる方法もご提案しました。他にも、色々とご案内しました。

そして、ここがポイントなのですが、店長さんには、これらの施策を、ほぼ全ての商品に実施して頂きました。それなりに時間はかかりましたが、結果、お客さんに来店してもらう→店内を回遊してもらう→商品ページで訴求して買ってもらう、といった、安定した販売力が少しずつついていきます。

この方法は、一点突破型の施策とは違い、長く地道な作業が必要です。しかし、広告やスター商品に頼らずに成長するには、遠回りにはなりますが、堅実な改善こそが近道だと考え、ご提案を続けました。店長さんには、本当に粘り強くお付き合い頂きました。

そしてしばらくした頃、施策をやり抜いた成果もあり、アクセス数とPVがグンと成長。また、商品を増やし続けた相乗効果もあり、売上は2倍以上に伸びました。店長さんの地道な努力の結果、お店の総合的な販売力と信頼度が高まり、買ってくれる人が増えたのではないかと思います。

さらに、顧客対応もしっかりされていることから、楽天からの「月間優良ショップ」にも認定されたとのことです。

今回の事例は、特にスター商品があったり、派手な施策を行わなくても、基本の施策をコツコツと全体に反映していくことで、お店の地の力を発揮できたことを、コンサルタント自身も実感しました。まだまだ伸びしろがあるお店なので、今後の展開も楽しみにしています。

※弊社コンサルタントでは、ご提案させていただいた施策を、何故やるのか・どう考えるべきか・どの順序で具体的にどうやるのか・結果はどう見るべきかなどと、理解して頂きながら手を動かして頂くことに力を入れています。また、強制的に「施策をいつまでにやって下さい」と指示することなく、好きな時に自分のタイミングで取り組める、という特徴があります。それによって、売上・利益・スキル・習慣・体制など、店舗があらゆる面において「強い店」「自立した店」になって頂くことを目指しています。