新規事業を始めると、本業がおろそかになりがち問題

こんにちは、坂本です。

商売が成熟して、成長が鈍化すると…別の商売を始めたくなりますよね。全然別の商品を売りたくなったり。新規事業は、上手く行く場合も、行かない場合もあります。

ただ、従来の事業(現業)をおろそかにすると、失敗確率は100%。 今日はそんな話です。

新規事業と「隣の芝生は青い」

隣の花は赤い。隣の芝生は青い。人間というものはどうやら、他人の所有物がキレイに見えるようです。所有物に限りません。たぶんそれは商売でも同じ。

例えば、食品売ってるけど、そっちの商売はもう完成したから、その利益を他の事業に投資しよう!みたいな。あるいは、「これ以上の成長は望めないから、他の分野に転進しないと不安」だったり。

売れてくると、人付き合いも増えて、色んな儲け話が入ってくるでしょうしね。勘の良い社長さんなら、それこそ、「隣の青い芝生」がサバンナばりに広大に見えることでしょう。

なので、今やっていない事業が魅力的に見えるので、どうしても新しい事業の方に意識が向いて、古い事業を雑にしすぎるような心理が働いてしまいませんか。

でもそれって・・ある意味、本業における「お客さんからの支持」や「自分とスタッフが積み重ねてきた努力」への過小評価かも。

本業のお客さんがもたらしてくれた利益、本業のスタッフが一生懸命稼いだ利益を、別の分野で浪費しちゃってませんか。

いや、新規事業は失敗して当たり前ですから、失敗は仕方ないですが。。本業を背負っている人に負担がかかっているので、かなり集中してやるべきところ、「新規事業は失敗して当然」を隠れ蓑に、放漫経営になってないですか。

「今の商売」も大切にしよう

今の店、「ゼロから作り直せる」と思いますか?

ある程度以上売れているネットショップには、その成長の過程において、少なからずラッキーの要素があります。丁度良い参入タイミング、他社になかった自店舗の強み、運命的な色んな出会い。フランチャイズみたいに何度でも再現できる商売ではないはずです。

振り返ってみて、「アレが無かったら今の状況はないな・・」なんて思い出す何かがありませんか?であれば、いま売れているその店・その商売は、ある意味「与えられた」ものですよね。

だから、本業の成長が鈍化したり正直飽きているとはいえ、雑に扱っちゃダメです。なぜなら、新規事業をやって成功する確率は10%もない、と言われています。新しい事業というのは失敗するのが当たり前の中で、本業はこれまで長くあなたの生活を会社を支えてくれたのです。それなりに歴史があり、お客さんが支持してくれたり、スタッフが大事に育ててくれた事業です。

新規事業をやるなと言っているわけではなくて、新規事業をやるにせよ、今の商売のありがたみを忘れずにやる必要があります。一生懸命やっているスタッフや支持してくれているお客さんがいる、今の商売も大事にしてほしいと思います。

私の実績は大したものではありませんが、その程度でもやはり、多くのラッキーはありました。謙虚に、与えられた幸運と、支持してくれているお客さんに感謝しつつ、今の仕事を大切にしていこうと思います。

新規事業は大事だけど、現業にも競合がいます

新規事業は大切ですが、下手に始めると現業が弱くなります。新規事業に挑戦するために、足場を整えましょう。

多角経営に乗り出していくショップの近くには、パワーをあちこち分散させずに頑張っている競合が必ず存在するはずです。

なので、先行している会社であっても、新規事業に夢中になって本業が片手間になってしまうと業績が下がります。

このように儲かりそうな気がする新規事業に飛びついた結果、「二兎を追う者は一兎をも得ず」のパターンになってしまう人を、これまで何度も見てきました。

弊社のクライアントさんにも、いつも新しい商売をやりたがっている社長さんがいますが、本業を放置したら、最近競合に後ろから煽られています。。

新規事業のために、「足場」を整えよう

ということで、心理的には雑に扱ってしまいがちな「今の商売」を大切にしながら、新規事業に足を踏み出しましょう。両方やらないといけない、と思います。

新規事業を伸ばすためには、今の事業を部下に見てもらい自分は新規事業に集中する、という進め方をするケースが多いですよね。その時に、今の商売も雑にならないように注意深く委任する必要があります。

いま食えているから新規事業がやれているわけです。食えているのは、誰かの支持があるから。「当然の権利」ではありません。それを見失うと「ご飯抜き」になる。これって歴史の必然じゃないでしょうかね。

PS
新規事業をやりたいけど、いまの事業を任せると・・部下には荷が重いかな、大変かな、と思ったら、サポーターとして弊社にぜひご相談ください。

部下の方とコンサルタントが二人三脚でがんばります。それがうまくいっている会社が、実はたくさんあります!

カテゴリー: EC戦略論

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