忙しい人が「自分の分身」を作る方法

こんにちは、坂本です。

最近、人に会うと第一声で「忙しそうですね」と言われます。忙しいアピールはかっこよくないので自重します。。

さて、仕事が忙しくなると大抵考えるのが、「自分の分身が欲しい」「俺がもう1人いれば売上3倍だ」「コピーロボットが欲しい」など。

で、例によって話を広げますが、人類の文明はまさに「自分の分身」を作ることによって進化してきたと言っても過言ではありません。なので今日は、歴史に学びつつ、仕事が楽になる方法を考察してみます。

超多忙な王様が忙しさを解消できた理由

想像してみて下さい。 あなたは、紀元前1800年ごろの忙しい王様です。

「王様!この泥棒が小麦一袋盗んだんですが罰はどうしますか」
「王様!あの商人が、羊と称して犬の肉を売ってたんですけど罰は」
「王様!農民2人が畑の境界争いで喧嘩してるんですけど裁定は」

みたいな相談が毎日持ち込まれるわけです。くっそー、他にもやること沢山あるのに~。

誰でも判断できるようルールを作り、QA対応を効率化

で、いちいち聞かれるのが大変だから、王様は法律を作った。それがハムラビ法典。「目には目を、歯には歯を」でお馴染みですね。何を犯罪とするかを定義し、それに応じた罰を決めておく(罪刑法定主義)。これによりハムラビ王は仕事が楽になったんじゃないかなと。そういうわけで、古代における法律は「王様の判断基準を外部化」したものと言えそうです。

逆に、毎回「大岡裁き(=情に基づくイレギュラー対応)」しちゃってたら、誰にも仕事引き継げませんよねぇ。。

ちなみに、ハムラビ法典の後書きには「強者が弱者を虐げないように」などと書いてあるそうで(wikipedia参照)、ハムラビ王は「迷った時の判断基準」も明示しとこうと思ったんじゃないですかね。これは法典の理念だと言えそうです。やるじゃんハムラビ王。これなら誰でも大岡裁きっぽいことができます。組織力。

「理念付きのルール」って大事ですね。近代国家でいうと憲法ですかね。思えば、就業規則や経営理念にもそういった側面がありますね。

業務改善は、常にコストを先払い

現代では、プログラム・各種システムがまさに「判断基準の外部化」という感じです。ユーザがこれを入力したらこう返して、これを選んだらこうして、こうなったらエラーを出す・・って、予め全部決めておくわけです。

都度都度判断するのではなく、あらかじめ全部パターンを予測して決めておかなければならないので大変ですが、そのかわり、一度出来てしまえば随分楽になるという仕組みです。

しかし、システム化に限らず合理化とは「最初にコストが発生して後々楽になる」というものですから、ついつい後回しにしちゃう人も少なくありませんね。ハムラビ王も最初はめんどくさかったんじゃないかと(想像)。

コストといっても、金を掛ければ良いシステムや仕組みが出来るわけではありません。必要なのは金ではなく、色々予測して考える手間です。いですから、やっぱり、合理化はパツパツになる前にやんないといけませんねぇ。ほんとに。

自分の分身を作る外部化のやり方

人類の歴史において、このような「外部化された情報」は他にも色々あります。

書籍や社内マニュアルなど、文書化する

たとえば、法律以前に、書籍(というか文字)。昔の神話とか生活の知恵は、口頭で伝えられたわけですが、「毎回同じ話するの、超めんどくせえ」と思った誰かが本にしたんでしょうね。その気持ち、すごく分かりますw

社内マニュアルも同じですね。バイト君に毎回同じ話するの、めんどくさいですから、予め手順をまとめておくわけです。あるいはバイト君自身にまとめさせたり。

ちなみに、古代の偉人・・キリスト、ブッダ、孔子、ソクラテスは、全員その教えを口頭でのみ語っており、弟子が書物にまとめたそうです。弟子たちは、沢山の人に教えを広めたかったんでしょうね。

弟子と書物のおかげもあり、この方たちは皆有名になりました。が、ほかにも「その教えが書物にならなかったので、教えが広まらず、無名のままのかわいそうな偉人」というのが結構いるんではないかと思います。それは多分、弟子が、「同じ話するのめんどくせえけど、書物にするのはもっとめんどくせえ」「本にしたら俺の仕事が無くなるからイヤだ」と思ってサボったからに違いありません(妄想)。

なので、あなたも弟子に社内マニュアルをまとめさせると良いかもしれません。
※弟子がいない人は、最初の弟子を育てるためのマニュアルを作りましょう

POPやチラシなどで、販売を外部化する

あ、大事なことを忘れてました。「販売の外部化」ってのがありますね。

普通ならお客さん1人1人に「今日はアジがお勧めだよ」などと売り込んでいたのを、外部化して、自分が他の仕事をしている間にも、お客さんが「アジがお勧めなんだなぁ」と思ってくれるようにする方法。

まずPOPですね。あとはチラシとか。そしてネットショップ。

これについても、お客さんの行動やお勧め商品などを全て洗い出して、パターンを予測して決めて(書いて)おかなければならないわけで、まあ、面倒ですよね。みなさんもネットショップを初めて作るときは面倒だったはずです。で、面倒からリニューアルを先延ばししていたりw

分身作りは初期コストがかかるので、計画的に!

繰り返しになりますが、合理化とは「最初にコストが発生して後々楽になる」という性格がありますから、ついつい後回しにしちゃうものです。特に、上記のような「外部化」は、自分の分身を作るわけですから、当然初期コスト(手間)が高い。ハンムラビ王とかプラトンとかも面倒だったんじゃないかと。。

忙しくてパンクする前に、仕事を楽にする手を打つ

が、忙しい忙しいという前に、本当にパンクする前に、面倒くさい合理化・外部化に取り組まないといけないんではないかなと。これはもう、人類の宿命、文明の宿命ではないかと思うのであります!

そういうわけで、私も忙しいアピールを差し控え、ささやかながら「外部化」に邁進しようと思いますw

というか、すでに結構いろいろやってまして、仕事が楽になった・・といいたいんですが、まだまだ初期コスト支払い真っ最中(=仕事が増えただけ)です。でも楽になりそうな感じはしていますねー

PS
実際、業務の効率や体制をなんとかしたい!という方は、かなり多いです。なので弊社では、売上アップだけでなく、ここで触れたような「日々の忙しさ対策」などについてもお手伝いをしています。

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カテゴリー: EC事業の組織論

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